[管理番号:4734]
性別:女性
年齢:42歳
はじめまして。
先生のサイトで色々と勉強させていただいております。
3週間前に乳房温存手術とセンチネルリンパ生検を受け、結果「アポクリン分化を伴う高悪性度の非浸潤性乳管癌」でした。
(ホルモン受容体は陰性、HER2は3+です。)
その断端についての所見が「最も乳頭側の標本に腫瘍が存在し、深切り標本でも消失せず、切除断端不明」とのことで、主治医からは端のほうまでガン細胞があるので、こういった場合10%まではいかないと思うが局所再発率が高くなる。
ついては、多めに放射線を当ててコントロールするか、再手術で全摘をするか、どちらにするか選択するようにと言われました。
摘出した腫瘍の画像では、乳頭側断端より2mm位のところにがん細胞のある部分の表示の「点」が3つあり、その他にも摘出腫瘍の中央と乳頭側断端の中間くらいの位置に
もがん細胞の集中部分から15mmほど離れてポツンと下部断端から2mm位の位置に
「点」は1つだけですがあります。
素人目に断端陽性ではないのかなと思うのですが、「不明」という位置づけもあるのでしょうか。
摘出腫瘍は100mm×70mm、がん部分は80mm×45mm(最大値で)、占拠部位は右CD領域です。
乳房の1/3近く切除したので、次はやるなら全摘とのことです。
私自身、当初は乳房にそれ程の執着がなく、自分で触っても大きいと感じていたので
全摘になるものだと思っていたのですが、主治医と話す中で温存を選び、手術を終えた今、日常に何の支障もきたさない生活ができており、温存してよかったと喜んでいただけに、全摘(再建も含め)に抵抗を感じてしまっております。
しかし、まだ4歳と1歳の子どももおり、がんと診断された時の子どもに対する気持ち
などを思い返すと、再発は何としても防ぎたく、全摘するしかないか、とも思います。
温存した時点で、リスクはあったので、それが少し高くなっただけと思って良いのか、
それともより高くなったと分かった以上全摘が望ましいのか、非常に悩んでいます。
リスクが数値でいうとどの程度高くなるのか、また、こういった場合どちらを選択するのか、先生の見解をお聞かせいただければ幸いです。
つたない文章で申し訳ありません。
何卒よろしくお願い申し上げます。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「断端」の評価や「乳房内再発」については、実際に手術した医師にしか解らない事(病理医はただ、標本だけを見ているだけ)も多いのでコメントは困難です。
やはり、「執刀医に聞いてみなくては解らないこと」と認識してください。
「リスクが数値でいうとどの程度高くなるのか」
⇒これは全く不明です。
手術のやり方が、全く一様ではないため、これを「一元的に評価することは不可能」なのです。
「また、こういった場合どちらを選択するのか、先生の見解をお聞かせいただければ幸いです。」
⇒私であれば…
乳頭側は(乳管内進展を前提として)乳頭の裏側まで完全に切除するので(病理医が何と言おうと)気にしないところですが…
やはり執刀医に確認すべきでしょう。