[管理番号:4706]
性別:女性
年齢:38才
乳房全摘受け、退院10日後より、傷口より膿が出て、発熱38℃、鎖骨近くまで腫れ上がり、膿を取る為ドレーン入りました。
自宅療養中です。
乳癌術後にこのようなことは、しょうがないのですか?
傷口がふさがるかどうかも心配ですし、未だに赤みもひきません。
痛みも強いです。
抗生剤の内服はしています。
手術が上手くいっていないのではないかと心配になります。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
乳癌の手術は(消化管の手術とは異なり)そもそも「清潔部位(菌がいない)」なので術後感染は殆どおこらないことは事実です。
ただし、例外として
「局所再発後に、化学療法を行った後の再手術」
これは、組織がダメージを受けているので感染のリスクはあります。
逆に言うと、それ以外(つまり、初回手術)では「感染のリスクは極めて低い」と考えてください。
○質問者の場合には初回手術のようなので、「例外的」と言えます。
執刀医に、原因を聞いておいた方がいいでしょう。
「乳癌術後にこのようなことは、しょうがないのですか?」
⇒上記コメント通りです。
初回手術後に、そのようなことが起こることは極めて稀なことです。
もしも質問者が大学病院や大病院の若い医師に執刀されているとしたら…(手術時間が長かったり、余計なリンパ漏などが感染のリスクとなっている可能性はあります)
「傷口がふさがるかどうかも心配ですし、未だに赤みもひきません。痛みも強いです。」
⇒治癒しないなどという事態は、全く考えられません。
必ず良くなります。(そこが、そもそも不潔になりがちな「消化管」や人工物が入り感染制御が時に困難である「整形外科領域」とは異なり安心できるところです)
「手術が上手くいっていないのではないかと心配」
⇒手術の目的(乳腺の全切除+腋窩郭清:感染したくらいだから、センチネルリンパ節生検ではないのでしょう)は達していると思いますが…