[管理番号:3945]
性別:女性
年齢:39歳
10月にエコーにより腫瘍が発見され先月腫瘍を摘出致しました。
結果は線維腺腫だったのですが
10月の次点では7㎜だったはずの腫瘍が摘出した際には20㎜×20㎜×28㎜に
なっており急激に大きさが変わる物なのか葉状腫瘍ではないかと結果を見ても安心出来ておりません。
当初より足や腕の着け根に痛みを感じている事もあり今だ不安が拭いされません。
線維腺腫と葉状腫瘍はとても見分けずらいとも聞くので結果や転移が今だ心配です。
急激に大きさが変化していた腫瘍は葉状腫瘍の心配はないのでしょうか?
また腫瘍摘出後の傷の下がしこりの様に硬くなっており時折痛みもあります?通常もこの様な状態になるのでしょうか?大学病院の予定もなく色々聞くに聞けない状況に田澤先生のご意見をお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
○結論から言うと「良性葉状腫瘍の可能性はあるとしても、境界悪性以上ということはありえません」(手術標本を検鏡している以上、そんな誤りはないのです)♯だから「転移の心配」など全くの杞憂です。
問題は(葉状腫瘍かもしれないという意識を持って)『きちんとしたマージンを付けて手術をしているか?』です。
♯まだまだ葉状腫瘍を理解していない乳腺外科医はウヨウヨしているので、そこのところだけが心配です。
「結果は線維腺腫だったのですが10月の次点では7㎜だったはずの腫瘍が摘出した際には20㎜×20㎜×28㎜になっており急激に大きさが変わる物なのか葉状腫瘍ではないかと結果を見ても安心出来ておりません」
⇒通常は(サンプリング検査である針生検ならまだしも)「手術標本で区別できない事はない」と考えます。
ただ、「7mm⇒短期間で28mm」は(質問者のおっしゃるように)「不自然」ですので担当医に「どう解釈するのか」確認してみましょう。
「当初より足や腕の着け根に痛みを感じている事もあり今だ不安」
⇒これは「考え過ぎ」です。
仮に葉状腫瘍だとしても(線維腺腫と区別できない程度で)「悪性葉状腫瘍など1000%ありえない」話です。
悪性葉状腫瘍出ない以上「転移など1000%ありえない」ことです。
変な想像をする必要は全くありません。
そもそも「その程度の大きさ」では悪性葉状腫瘍を心配する必要はありません。
♯葉状腫瘍は(癌とは異なり)小さいうちは良性なのです。(葉状腫瘍だとしても28mmは十分小さい部類です)
「線維腺腫と葉状腫瘍はとても見分けずらいとも聞くので結果や転移が今だ心配」
⇒上記コメント通りです。
もしかして「良性葉状腫瘍の可能性」は残っているとしても「悪性葉状腫瘍を線維腺腫と診断することは1000%ありえません」
つまり「転移など1000%ない」と言い切れます。
無駄な心配は止めましょう。
「急激に大きさが変化していた腫瘍は葉状腫瘍の心配はないのでしょうか?」
⇒通常は「手術標本での病理結果で解る」筈です。
「また腫瘍摘出後の傷の下がしこりの様に硬くなっており時折痛みもあります?通常もこの様な状態になるのでしょうか?」
⇒痛みや「瘢痕の硬さ」はしばらくあるのが通常です。