[管理番号:3283]
性別:女性
年齢:45歳
初めまして。
乳がんと診断されてから、毎日不安な日々を送ってます。
こちらの乳がんプラザを拝見させて頂き、勉強させて頂いております。
右乳房全摘しました。
ルミナールA、ホルモン受容体、腫瘍2.1センチ
浸潤径4.5センチ。
Ki67…10パーセント
リュープリンとノルバデックスで治療。
先生、腫瘍径と浸潤径の違いは何ですか?
浸潤径が大きいのと腫瘍が大きいのとでは、再発、転移の可能性が違うのでしょうか?
私の大きさでは、早期では無いのでしょうか?
転移が怖くて仕方ありません。
再発、転移の可能性はどのくらいでしょうか?
また、根治の可能性はあるのでしょうか?
お忙しい所、すみません。
主治医に聞いても、再発、転移の可能性を数字では出せないと言われました。
ヨロシクお願いします
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「腫瘍2.1センチ 浸潤径4.5センチ。」
⇒この数値に間違いは無いでしょうか?
通常「腫瘍径≧浸潤径」となりがちです。
つまり、「腫瘍のなかで浸潤部分と非浸潤部分があり浸潤部分は僅かだったりすること」もあります。
ただし、(肉眼的に)「腫瘍と認識できる範囲(これを腫瘍径とすると)」を超えて、(顕微鏡的に)「癌細胞の浸潤が拡がっている」と(肉眼的な)「腫瘍径」<(顕微鏡でしか把握できない)「浸潤径」となります。
「リュープリンとノルバデックスで治療」
⇒これは正しい治療です。
ルミナールAには「化学療法は効かない」のです。
「先生、腫瘍径と浸潤径の違いは何ですか?」
⇒上記通りです。
(肉眼的)腫瘍径は「画像診断で把握できる」腫瘍の範囲であり、浸潤径は「顕微鏡レベルでしか見えない」癌細胞の拡がりなのです。
「浸潤径が大きいのと腫瘍が大きいのとでは、再発、転移の可能性が違うのでしょうか?」
⇒予後と相関するのは、あくまでも浸潤径です。
「私の大きさでは、早期では無いのでしょうか?」
⇒リンパ節転移に関しての記載がないですが…
転移が無いとして2A期です。 十分早期と言えます。
「再発、転移の可能性はどのくらいでしょうか?」
⇒核グレードやリンパ節転移の有無などの情報がないと解りません。
「また、根治の可能性はあるのでしょうか?」
⇒情報不足で確定的なことは言えませんが
間違いなく「根治の可能性の方が高い」と思います。