[管理番号:3187]
性別:女性
年齢:57歳
今後の治療についてご意見お願いします。
5月に、右乳がん全摘手術をしました。
病理結果が出ました。
非浸潤がんではなくなりました。
腫瘍の大きさ浸潤径 0,2mm
非浸潤部を含めた全体 53x22mm
リンパ節転移検査なし
遠隔転移 なしステイジ 1
ホルモン 陰性
レセプター 陽性浸潤部が小さいので参考値出ず
ki67 12
これからの治療法として放射線治療をするか検討中です。
先生のご意見をお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「非浸潤癌では無かった」といっても微小浸潤pT1mi(0.2mm)です。
臨床的には「非浸潤癌と扱う」べきです。
全摘しているのだから「当然、無治療」です。
ホルモン療法も「子宮体癌のリスクなどと考え合わせれば」全く勧められません。
無治療です。(そもそもホルモン受容体陰性のようですから適応外ですが…)
「これからの治療法として放射線治療をするか検討中です」
⇒????
一体、どこに「放射線治療を検討」する要素があるのでしょうか?
◎非浸潤癌の部分が「53mmあったから」ですか????
馬鹿馬鹿しい。
もしも担当医が、そんなことを考えるとしたら「非難されるべき」ことです。
放射線照射の適応など「全く考えられません」
質問者様から 【質問2】
2016年5月に右側乳癌全摘手術しました。
腫瘍の大きさ浸潤径0.2mm
非浸潤部を含めた全体53x22mm
リンパ節検査なしステージ1
ホルモンセレプター陰性HER陽性浸潤部が小さいので参考値せず
ki6712
11月(下旬)日に6か月検診に行きましたが異常なし
5月(下旬)日一年検診に行きました、エコー検査でリンパに1cm位の丸いものが三個ありました。
無治療で半年で腫瘍ができてしまいました。
主治医は、悪いものらしく細胞を取り検査しました。
こんなに早く転移してしまい自分も驚き寝れない状態です。
まれにこんな事があるのでしょうか。
よろしくおねがいいたします
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
☆「こんなに早く転移」と記載がありますが、手術時に「センチネルリンパ節生検をしていない」わけですから、『(手術時に)「最初から転移が存在していた」けど、調べていなかったから解らなかっただけ。』ということになります。
「無治療で半年で腫瘍ができてしまいました。主治医は、悪いものらしく細胞を取り検査しました」
⇒まだ細胞診の結果が出ていないのですね?
大きさ「1cm」であれば、反応性の可能性もあるとは思いますが…
「まれにこんな事があるのでしょうか。」
⇒もしも「転移性リンパ節と仮定」した場合には…
(2016年の)手術時に転移がすでにあったということになります。
浸潤径0.2mmでは、(リンパ節に転移する事自体)稀だとは思います。
質問者様から 【質問3】
田澤先生のご意見をお聞かせください。
よろしくお願いします。
5月に術後1カ月検査に行きました。
リンパに3個腫瘍があり病理検査に出しました。
他に転移してるかもとペット検査もしました。
脇の下のリンパに3個1センチくらいのものと他2個あり悪性腫瘍でした。
首の鎖骨の上あたりにも1個転移してますとの主治医からの話です。
とても信じられませんがこの結果が全てです。
田澤先生の言うように取り残し初めからのもの?
6か月検査でも、見つからなかった、もしくは、見逃したのでしょうか?なぜセンチネルリンパ節生検をしなかったのか?納得がいきません。
病理検査の出たときに、主治医にHER2陽性でしたので予後がよくないから主治医に聞いたんですが、大丈夫のことでした。
早期発見ステージ1から最悪のステージになりました。
これから抗がん剤の投与に入る予定です。
もう早く治療しても予後がかわらないのでしょうか?抗がん剤投与もすぐにやらなくても、肺や肝臓に転移してしまうのでしょうか?
田澤先生から 【回答3】
こんにちは。田澤です。
「これから抗がん剤の投与に入る予定」
⇒何故手術をしないのか???
どう考えても(初回手術時に)「センチネルリンパ節生検を行わなかった」ために、(腋窩リンパ節にもともとあった癌細胞が)「表在化しただけ」です。(鎖骨上リンパ節も、その延長線上です)
○あくまでも「局所再発(正確に言えば「取り残し」)」です。
遠隔転移再発とは異なります。
☆本来行うべき治療は
1.手術(腋窩郭清)⇒2.放射線(鎖骨上照射)⇒3.抗癌剤?
♯3の抗癌剤は必須ではないかもしれませんが、(局所再発は、あくまでも局所治療(手術±放射線)が重要とはいえ)、「身体の中で癌が増殖した」と捉え、(期間を決めて)行うことは誤りではありません。
☆☆そもそもガイドラインでは…
術前診断が非浸潤癌でも『小範囲で無い限りは、センチネルリンパ節生検をすべき』なのです。
それを怠ったのだから、腋窩リンパ節は「局所再発というよりも、むしろ(初回手術時の)取り残し」なのです。
それなのに、(同じ轍を踏むかのような)「腋窩郭清無しで」抗癌剤をいきなり行うというのは如何なものか??
担当医には、もう少し「手術の位置づけ」を是非とも「見なおしてもらいたい」切にそう願います。