[管理番号:3006]
性別:女性
年齢:42歳
本日はよろしくお願いいたします。
右乳房全摘手術後半年経ちました。
大人しいタイプだと言われホルモン治療中です。
2週間くらい前から、手術したのとは反対の左側の肩、首筋、鎖骨、肩甲骨のあたりがずっしりと重く、肩こりのような痛みがあります。
術前のCTやレントゲンでは異常はなく、3ケ月前の血液検査でも異常はありませんでした。
違うとはおもいますが、骨転移の可能性はありますか?
全摘したことによってバランスをくずしての痛みなのでしょうか?
ホルモン治療中ですが、女性ホルモンの刺激症状ということもありますか?
半年前の検査や3ケ月前の血液検査で異常がないのに、転移していて痛みを伴うことはありますか?再度検査をしたほうが良いでしょうか。
骨転移とは、まず痛みで気が付くのでしょうか。
それともまず検査で異常があり、その後痛みがやってくるのでしょうか。
よろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「2週間くらい前から、手術したのとは反対の左側の肩、首筋、鎖骨、肩甲骨のあたりがずっしりと重く、肩こりのような痛み」
⇒まさに「肩コリ」です。
「違うとはおもいますが、骨転移の可能性はありますか?」
⇒ありません。
症状が違います。
「全摘したことによってバランスをくずしての痛みなのでしょうか?」
⇒それが最も可能性が高いです。
「ホルモン治療中ですが、女性ホルモンの刺激症状ということもありますか?」
⇒症状が「左肩周辺に限局」していることをみると、むしろ「体のバランスによる肩コリ」の方が適切な解釈です。
「骨転移とは、まず痛みで気が付くのでしょうか。それともまず検査で異常があり、その後痛みがやってくるのでしょうか。」
⇒どちらもあり得ます。
(定期的な骨シンチなど、不適切な診療はこの際おいておいて)
腫瘍マーカーの上昇で「全身検索」をすることで「たまたま見つかる」ケースがあります。
症状では「骨盤の痛み(足の付け根など)」で、レントゲンを撮影して見つかるケースがあります。
○痛みの種類での鑑別ですが…
勿論例外もありますが、「肩コリなど関節痛などは姿勢を維持する際や、腕を動かす際などに増強する」など「痛みの波」がある事がおおいですが、
骨転移による痛みは「常に痛い」という傾向があります。