[管理番号:1780]
性別:女性
年齢:53歳
質問者様の質問 『937:反対側の腕の浮腫み』 『1260:トリプルネガティブについて』 『1499:手術から約1年』 『1780:定期検査・しびれ・再建について』 『2295:定期検査について』 |
田澤先生、こんにちは!…かな?
№937反対側の腕の浮腫み…他では回答ありがとうございました。
毎日このQ&Aを読むのが日課になっています。
読めば読むほど、自分が乳がんだと疑われた時に先生の存在を知っていれば…と残念に思います。
実は、乳がんの疑いと言われた時に一番大事な人が肺がん脳転移で緊急入院してしまい
急に連絡が取れず心配のあまり自分の事はぜんぜん考えられなくて、言われるまま紹介してもらった(田澤先生のお薦めでない)国立がんセンターを受診しました。地元でエコーをしてくれた先生がOBだった事もあるのですが…
ただ、そこでも受診から1か月で手術になり(主治医も週に3日ほど手術をしていて一番働かされてる?先生ではないかと思ってます…^^;)
同時再建で6か月の抗がん剤治療も終わりました。
ブランド病院にしては運が良かったのかな…と思うことにしています。
もちろん、先生のように一貫して診ていただけるのが一番いいのですが、誰も相談する人が居なくて全部自分で決めたので済んだことは仕方がない!
結果を聞きに行った時も『一人で来たの?』って心配されたくらいでした^^;
ここで先生に出会えたことを幸運だと思ってこれからも何かあったら第2の主治医として相談させてください!
あ、ポール○ミ○のスーツ…お会いしていないのになんかとっても先生のイメージと合っててにやけてしまいました。(ファンレターか^^;)
ポートが原因だったのではないかと言われていた浮腫みも少しずつですがよくなっています。ポートなのか血管の炎症だったかは最終的にはわかりませんが…。
今月末に病院で浮腫の為の教室があるので、マッサージを覚えるために参加しようと思っています。
余計な前置きがかなり長くなって申し訳ありません!
それでなくてもお忙しいのに(><)
実は、新しい質問や最初からQ&Aを読み直していますが(まだしっかりひと回りできていません^^;)教えていただいてもよろしいですか?
うまく探せず同じような質問があったらすみません!
1.【術後の定期検診について】
治療がすべて終わった後に、遺伝性乳がん(数の少ないBRCA2異変)だったので治験を頼まれオラパリブのⅢ相に参加しています。
そちらの検査があるので、もともとの乳がんの診察をどの程度するのが普通なのかが微妙にわからなくなってしまって…
前回の診察(治験)で『手術から1年近くたつけど、もともとの乳がんの方の検査はしてくれないんですか?』と聞いたら
『そうか、もう1年か…(オイオイと心の中でツッコミましたが…)』エコーと腫瘍マーカーをしてもらうことになりました。
あと、遺伝性で心配な卵巣も診察の予約を入れてくれたので診てくれるようです。
(治験を始める前にCTと骨シンチをされました…あと、免疫の下がり具合とか見るために血液検査も何度かやっていますが腫瘍マーカーは入っていませんでした)
Q&Aを読んでいて術後の診察は
3か月ごとの診察及び腫瘍マーカーとエコー
1年ごとにマンモと書かれていたような気がしますが
医師により違いがあるようにも書かれていましたよね。
最低限の検査と言うのはどの程度でしょうか?
術後の診察は、全摘・部分切除やステージなどで違いがあるのでしょうか??
2.【抗がん剤副作用】
パクリタキセルのしびれですが、やはり手足に残っています。
内科の先生によると、しびれは治る速度が遅くて年単位と思っていてね…と言われました。
人にもよるのでしょうが、治るまでに1年2年はかかるのでしょうか???
スポーツクラブで飛んだり跳ねたりの運動が出来ず、太りそうでやばいです!
これから忘年会シーズンだと言うのに…(先生!毎日1リットルは飲み過ぎでは?^^;)
ちなみに内科の先生に『ランドセン』を処方されましたがあまり効かない気がします。
お薦めのお薬は何かありますか?
3.【ガンと女性ホルモン?】
太るで思い出しました!
女性ホルモンは脂肪(お酒も??)から作られるとか…?
閉経前は太っている方がガンにはかかりにくいが、閉経後太るとがんになりやすいとかを何処かで見ました(NET?)
肥満がホルモンに関係すると言うのは、遺伝性の乳がんなどにも当てはまるのでしょうか?『高齢に伴う遺伝子エラーにエストロゲン上昇が重なって増加』と先生が回答されてましたが元から遺伝子エラーを持って
いる場合は若いうちから増加していたのでしょうか???
またホルモン療法が効かないトリプルネガティブ乳がんでもホルモンは関係あるのでしょうか?
(おバカな質問だったらすみません!!!)
4.【再建について】
形成の先生に聞くのが一番だとは思うのですが、たくさんの患者さんを診られている先生にアドバイスいただければと・・・
手術時に自家組織での同時再建をしています。
局所再発を避けたかったのと放射線に毎日通うのが大変だったので全摘にしたのですが、胸が大きいのでインプラントでは難しく深下腹壁動脈穿通枝皮弁で再建しました。
やはり1度では形など気になるところがあると思うし、傷(縫い目?)の修正とかもしたいので、落ち着いたらお直ししようと形成の先生と話していました。
1年たったので来月にお直しの手術をすることになっています。
そこで…(すべてNET情報なので真偽不明です)
全摘・再建の場合、胸のふくらみがあると言うことである程度満足して、乳輪・乳頭の再建はしない人も多い?
乳頭は移植・又は皮膚で作ったとしても潰れてしまうことが多い?
刺青と言うのもあるが保険適用外?
先生の患者さんで再建していらっしゃる方はどのような感じでしょうか?
教えていただけたら嬉しいです。
あと、これは感想なので削除していただいていいのですが…
Q&A見てると抗がん剤の副作用とかすごく不安に思われてる方が多いですね。
私は楽天的だったり『死』をあまり怖く思わなくなったからかもしれませんが(一番大事な人が先に逝っちゃったので^^;)
あまり深く考えずに抗がん剤を始めました。
抗がん剤はよくない!みたいな情報や本もありましたが、なんとなく証明されてない物って気がして…免疫療法とかも気にもなりませんでした。(ある意味オレオレ詐欺?)
(知り合いにアメリカでガン治療に認可されている、なんとかって言うサプリを勧められましたが、高いし買いませんでした)
私はトリネガなのでAC+PTXでしたが
ACでもドラマなどで見るようなひどい状況は無かったし(今の吐き気止めってすごいですね♪)
確かにつわり状態とダルさはつらかったですが、ちょっと期待していた抗がん剤ダイエットにはなりませんでした。(2週辛くても最後の1週でわりと復活♪)
先生の回答にあったように後半の毎週のパクリタキセルは天国でした。
点滴の時も気持ちよく爆睡できたし♪(しびれはちょっと辛いですが…)
髪もパクリタキセルの最後の方には生え始めて、今は高校野球の少年くらいになりました(終了から2か月半)
抗がん剤は春ぐらいからだったので夏が大変でしたが、安めのウィッグをたくさん買ってイメチェンを楽しんでいます♪(現在進行形)
終わってみたら、なんか『頑張った自分をほめてあげたい!』しすでに懐かしい感じだし…『正しい治療ができて良かった』って思います。
それに、抗がん剤は正常な細胞も壊すって言うけど…人間ってすごいですね。
あっという間にあちこち毛も生えてきて(残念なことにおひげまで…
泣)少しずつ元の自分に戻ってくるんですもの♪(体重まで戻らなくていいのに…)
副作用も人それぞれなので、一概には言えませんが…
乳がんのお仲間さんたちもあまり怖がらないで出来る事していってほしいなって思います!
注意は必要だけど、治ってるかもしれないのに心配ばかりしてたらもったいないですよね^^;
お忙しい中 読んでいただいてありがとうございました!
回答よろしくお願いします m(__)m
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
おっしゃる通り、「術後の経過観察」は施設によって様々です。
必要以上に検査(特に被爆のある、CTや骨シンチを執拗に撮影)をする施設もあれば、「再発を早期で見つけても予後は一緒」として「全く見ない」所まで、実に様々です。
これは大いに「其の医師の育ってきた環境(腕を磨いた施設)」に影響されています。
私自身は(年齢や進行度に無関係に)「3カ月毎、きっちりと診察超音波(勿論自身が行います)及び採血」をする環境(東北公○病院)に長い間居ましたので、「その習慣」が未だにあります。
ただし、自分なりの経験で「年齢や進行度」によっては「半年にしたり、採血を省いたり」バリエーションを(今では)つけています。
これの利点としては「術後の変化を観察する目を養う」ことに結果としてなりました。
つまり(皮膚転移を含めた)「局所再発を疑うべき」なのか「術後の通常の変化の範囲内」なのか、(最初は先輩に診てもらいながら)「次第に自分で自信をもって判断できる」様になりました。
○大学病院や(質問者の行っている)が○センターみたいなところでは「そもそも、技師さんが超音波」しています。
医師にとっては「これほど楽なことはない」のですが、「その一方で、超音波技術の向上が望めない」ことにもっと気づくべきだと思います。
回答
「最低限の検査と言うのはどの程度でしょうか?」
⇒まずはエビデンスから
①視触診 術後3年までは3カ月~半年に1回
〃 5年までは半年~1年
〃 それ以降は1年
②マンモグラフィー 1年に1回
③腫瘍マーカー
症状や「その他の」検査で異常が指摘される「半年前に異常を感知」することが知られています。
但し、「無症状の潜伏期間」の前に発見することが、「予後改善に繋がる」かは証明されていないとなっています。
♯これの解釈ですが、
①や②は「局所再発や対側乳癌の発見」のためなので「早く見つける意義」が証明されるのですが、
③の場合は「対象が、遠隔再発の発見」のためなので「遠隔再発を早期でみつけることの予後に対する意義は証明されていない」となるのです。
④その他 CTや骨シンチ、MRI、PETなどは全く無意味(現時点で、研究されてさえいない)とされています。
⇒ということで結論は(エコーに対しては評価されていませんが)
(最低限として)視触診及び超音波はを「半年に1回」、「採血腫瘍マーカー」も、その際に行い、「マンモは1年に1回」と考えます。
「術後の診察は、全摘・部分切除やステージなどで違いがあるのでしょうか??」
⇒基本的には「変えない」です。
ただし、全摘の際には「視触診の際に」超音波は省略できるかな?程度の違いはあります。
「治るまでに1年2年はかかるのでしょうか???」
⇒かかります。
末梢神経とはそういうものです。
「ちなみに内科の先生に『ランドセン』を処方されましたがあまり効かない気がします。お薦めのお薬は何かありますか?」
⇒この手の薬はそういうものです。
一番効果がありそうなのは「プレガバリン」です。
ただし、「ふらつき」など副作用があるので「症状が強くないと」使われません。
一般的なものとしては「牛車腎気丸」や「ビタミン」ですが、「劇的な高価は期待薄」です。
「肥満がホルモンに関係すると言うのは、遺伝性の乳がんなどにも当てはまるのでしょうか?」「ホルモン療法が効かないトリプルネガティブ乳がんでもホルモンは関係あるのでしょうか?」
⇒「トリプルネガティブ」は「女性ホルモンとは無関係」です。
「全摘・再建の場合、胸のふくらみがあると言うことである程度満足して、乳輪・乳頭の再建はしない人も多い?乳頭は移植・又は皮膚で作ったとしても潰れてしまうことが多い?刺青と言うのもあるが保険適用外?」
⇒全て事実です。
「刺青」は保険適応外ですが、「最も簡便で満足度が高い」と思います。