[管理番号:1435]
性別:女性
年齢:40歳
はじめまして。
8月頃から首と脇の下が腫れ、腕に痺れがあり、
乳腺外来を受診するか悩んでいます。
乳がん検査は毎年受けていて、
マンモグラフィとエコーを交互に受けています。
去年4月にマンモグラフィー、
今年は12月にエコーの予定です。
今まで異常はありませんでした。
今の症状ですが、
首も脇も腕も右側のみで、しこりはないようです。
首は耳の後ろから鎖骨まで腫れていて
圧迫されるような感じがあります。
脇は下半分くらいが腫れていて柔らかいです。
違和感もあり時々ですが痛みもあります。
腕は特に手首から指先への痺れがあります。
乳頭分泌はありません。
しこりがないので他の病気を心配し9月に内科を受診。
血液検査を受けましたが異常なし。
リンパの炎症を調べたいということで可溶性IL-2レセプターも
検査項目に追加されましたが異常なしです。
それに脇の腫れている部分を触診してもらいましたが
柔らかいのでリンパではないと言われました。
その時処方された風邪薬で腫れが引くことはありませんでした。
その後は
多少腫れが引くこともありますが完全に引くことはなく、
生理が近くなるにつれ、腫れ、痛み、腕の痺れが酷くなってきます。
なかなか腫れも引かず、
乳がんの症状にリンパの腫れ、腕の痺れがあると聞いて心配しています。
12月中旬には人間ドックも控えているので
すぐに受診したほうが良いのか、
このまま人間ドッグまで待って良いのか悩んでいます。
又、人間ドッグまで待って良い場合、
今はエコーの予定ですが、
どちらの検査を受けたほうが良いでしょうか?
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
メール内容を拝見しました。
結論からいうと「乳癌の症状ではない」と思います。
ただ、(12月の予定通りの)人間ドックでの超音波を受けて「異常無」となっても、
「本当に大丈夫か?」という疑問が続くだけなので、やはり「乳腺外科を受診して、
徹底的に気になるところを診てもらうべき」です。
回答
「脇の腫れている部分を触診してもらいましたが柔らかいのでリンパではないと言わ
れました」
⇒これは、その通りです。
「腋窩リンパ節が転移性に腫大」する場合には「腋窩の窪みにあるリンパ節が硬く
腫大」するわけで、おそらく部位も異なると想像しています。
「首は耳の後ろから鎖骨まで腫れていて圧迫されるような感じ」「腕は特に手首から
指先への痺れ」
⇒頚肩腕症候群に近いような気がします。
少なくとも「乳癌を疑う症状」では全くありません。
「生理が近くなるにつれ、腫れ、痛み、腕の痺れが酷くなってきます」
⇒この辺のことからは、「女性ホルモンの刺激」がかなり関与している(乳腺症とも
いいます)ことは確実です。
これまた、乳癌の可能性を考えないひとつの「根拠」とも言えます。
「乳がんの症状にリンパの腫れ、腕の痺れがあると聞いて心配」
⇒これは「誤った情報」です。
誰かの「たまたまあった症状」を「典型的な症状」と考えてはいけません。
そもそも「質問者の脇の腫れ」は「転移性のリンパ節が腫大したものではない」と
思いますし、
○「腕の痺れ」を「乳癌」と関連付けようとすれば、「骨転移」となりますが、
「シコリも無い(少なくとも気づかない)状況」でそんなことを考えるだけ「ナンセ
ンス」です。
「12月中旬には人間ドックも控えているのですぐに受診したほうが良いのか、このま
ま人間ドッグまで待って良いのか悩んでいます」
⇒是非、受診してください。
冒頭でもコメントした通り…
乳癌では無いと思いますが、「ご本人の不安を解消」するには「受診が必要」と思
います。
♯人間ドックで「異常無」という通知が届いても「きっと、ご本人の心配解消には
ならない」と思うからです。