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術後の検査や腫瘍マーカー数値について

[管理番号:3215]
性別:女性
年齢:40歳
<術後の検査や腫瘍マーカー数値について>
いつもこちらを拝見させて頂き、勉強、参考、励みとなっております。
乳がん罹患者として本当にありがたい場所だと心より感謝しております。
今回もよろしくお願い致します。
◆血液検査の腫瘍マーカーの数値の変化について
◆術後の検査はどのような時間経過でどのような内容ですべきなのかを改めて教えて頂きたいです。
私は、昨年10月に全摘(乳頭は温存)
T1b (15mm) pN1 (センチネルリンパ節に1個)リンパ節郭清レベル2まで、癌の拡がり40mm、
ステージ2A 、ルミナルB
→ その後 抗がん剤治療(TC療法)を4クール
(1クール目と2クール目が6か月あいてしまったり、4回目は薬の量を80%に減量することになったりしたのですが…一応TC4回やりました)
→ そして、リュープリン注射、ノルバデックス服用中で、現在、ホルモン療法は5か月経ちました。
これまでの私の腫瘍マーカーの数値は、
去年9月
手術前 今年1月
術後3か月 2月
術後4か月 3月
術後6か月 6月
術後8か月
CEA
(5以下)  1.3 1.2 1.4 2.2 3.7
CA15-3
(30以下) 8.7 10.7 14.1 10.6 7.3
NCCST439
(7以下) 3.1 2.4 1.9 2.9 3.6
1-CTP
(4.5以下) 3.9 5.6 H 4.3 4.7 H 6.2 

1-CTPの数値が、基準値よりもH(ハイ)スコアなので、今回骨シンチの検査を受けてほしいと主治医に言われました。
来週予定しています。
こちらの田澤先生の回答を拝見して、骨シンチを受ける必要性に疑問を感じています。
この私の状況は骨転移を調べるべき心配があるのでしょうか。
このように基準値を超える数値が続いた場合は骨シンチ検査をすべきなのですか。
田澤先生はどう判断されますでしょうか。。。
骨転移の可能性だなんて、本当に怖いです。。。
しかし、
この感じ(1-CTPの値が基準値超え)だと、私は今後もそのたびに骨シンチ検査を受けることになってしまうのでしょうか。
骨シンチ検査が必要だとしたら、(あるいは逆に必要ないとしたら、)
私の場合はどのような期間でどのようにチェックしていくべきでしょうか。
術前の骨シンチ検査からまだ1年も経っていません。
そんなに簡単に早くに骨転移が進むことはあるのでしょうか。
主治医は「大丈夫だと思うけど、念のために調べましょう」というよう
な不安を持たせない言い方をしてくれてましたが、
本当に必要な検査なのかという疑問があります。
念のためだけなら、しなくていいのではないでしょうか。
自覚症状(腰や背骨の痛みなど)なども全くないです。
(今回主治医に言われて気にし出してから、急にあちこち痛く感じ始めましたが…)
また、今後の検査は、
半年に1回:エコー、血液検査、CT
1年に1回:マンモ、エコー、血液検査、CT、MRI、+α(骨シンチなど)
と言われたと記憶しているのですが、これは一般的な乳がん術後の検査内容ですか。
今日までにも、
まず術前(昨年8~10月)の短い間に、マンモは3回も(病院別で)撮りました。
そして現在に至るかかりつけ病院では、
手術入院前の検査で、CT、MR、骨シンチをやりました。
術後6か月頃となる3月には、CT、エコー、心拍数が多かったために心電図の検査もしました。
また、この先9月頃に術後1年となるので、またマンモ、エコー、CT、血液検査の予定と言われており、それに先駆けて今回骨シンチをするよう言われました。
私の主治医は骨シンチは1年に1回するようなことを言っています。
こんなに検査を重ねて、線量は大丈夫なのか、体への負担はないのかと心配です。
乳がんの治療はしっかりとしたいので、
本当に必要な検査はきちんとしたいと思うのですが、受けなくてよい検査は受けたくありません。
だまって主治医のいうままにしていると、検査、検査、何かちょっと調子の悪いことを相談するとやはり検査で、
採血もしょちゅう促され、腫瘍マーカーを撮らない血液検査も、上記の表以外の外来時に結構やっていますし、
いつも本当にこれでいいのかなぁ、、、という不安や疑問がありながら、
毎回主治医に押されて、自分が納得いく話はできずにおります。
田澤先生、どうかよろしくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

CTP(4.5以下) 3.9 5.6 H 4.3 4.7 H 6.2 H 」の変化は私には全く気になりません。 
 これは質問者にとっては「明らかな正常値」です。
 この値の動きで「骨転移を危惧」するようでは「経験不足(もしくはセンスの欠如)」と非難されるべきでしょう。
 
「骨シンチを受ける必要性に疑問」「私の状況は骨転移を調べるべき心配があるのでしょうか。」
⇒ありません。
 
「このように基準値を超える数値が続いた場合は骨シンチ検査をすべきなのですか。」
⇒違います。
 「転移を疑うのは」こんな「ギリギリの数値が続く」時ではありません(明らかに、質問者にとっての基準値にすぎません)
 そうではなく、突然「ピョーン」と跳ね上がった時です。
 質問者で言えば「一桁」ならば私は気にもしません。
  これが突然「20位」と跳ね上がったら(縁起でもない事を言ってすみません)骨転移の可能性も考えて「翌月に再検」とします。(翌月にも明らかな上昇があれば、骨転移を疑い、骨シンチをオーダーします)
  いきなり「30以上」ならば(翌月再検とするステップを踏むことなく)「骨シンチ」します。
「田澤先生はどう判断されますでしょうか。」
⇒全く気にする数値ではありません(担当医のセンスを疑います)
 
「私は今後もそのたびに骨シンチ検査を受けることになってしまうのでしょうか。」
⇒さすがに、担当医も「学習」するでしょう。
 
「骨シンチ検査が必要だとしたら、(あるいは逆に必要ないとしたら、)私の場合はどのような期間でどのようにチェックしていくべきでしょうか。」
⇒骨シンチは不要です。(勿論)
 私の正直な感想を言わせてもらえば…
 マーカーを多く測定し過ぎです。
 「CEAとCA15-3だけで十分」です。(術後1年までは3カ月に1回、その後は半年に1回で十分です)
 
「念のためだけなら、しなくていいのではないでしょうか。」
⇒不要です。
 
「半年に1回:エコー、血液検査、CT1年に1回:マンモ、エコー、血液検査、CT、MRI、+α(骨シンチなど)」
「これは一般的な乳がん術後の検査内容ですか。」
⇒全く「一般的」ではありません。
 CT(しかも半年に1回???)やMRI(被爆が無いけど、医療費の問題があります)、骨シンチなどは「全く無用」です。
 「3カ月に1回の」処方で通院しているわけだから、
 ①3カ月に1回の視触診、エコー
 ②3カ月に1回のマーカー採血(術後1年したら半年に1回)
 ③1年に1回のマンモ
 以上で十分です。
 
「こんなに検査を重ねて、線量は大丈夫なのか、体への負担はないのかと心配です。」
⇒質問者の言う通りです。
 CTが多すぎだし、骨シンチも無用です。
 
「だまって主治医のいうままにしていると、検査、検査、何かちょっと調子の悪いことを相談するとやはり検査」
⇒不適切な検査が多すぎます。
 上記を参考にして「自分の身は自分で守りましょう」