Site Overlay

トリプルネガティブでグレード3でした

[管理番号:1065]
性別:女性
年齢:39歳
しこりを発見して、乳腺炎との誤診からのセカンドオピニオンを経て2ヶ月。
残念ながら乳がんである事が判明しました。
タイプはトリプルネガティブ、グレードは3で
大きさは12×13×7(乳腺MRI)でした。
いまのところリンパの腫れなどは見当たらないそうです。
Ki67は30%でした。
診察と診断をしてくれた先生はかなり有名な先生ですが
最初は大げさな治療にはならないだろうと言ってくれていましたが
トリプルネガティブの為、治療は自分の決定なども大事になってくると言われました。
素人なんで、正直何もわからないんですが・・・。
今後、PETや血液検査等の後、温存で手術の予定です。
チーム医療の病院で担当医(執刀医?)は女性の先生に代わるとの事です。
(その先生には2日後にお会いします)
大きい病院で(大学病院ではありません)患者さんも沢山いてしかたのないことなのですが
この病院では診断してくれた先生との対話よりもチーフ看護師さん?との面談時間が多く
先生に質問する事もままならず、転院してからここまでくるのにも1ヶ月半・・・。
この2カ月不安で押しつぶされそうになって、何度もこのQ&Aを覗いては
どの様な患者さんに対しても前向きにポジティブに発言して下さっている田澤先生のお言葉に
何度励まされたかしれません。先生、本当にありがとうございます!
今は転移が心配で眠れない日々ですが
この先の検査等でさらに手術までの時間が長かった場合
症状が進行してしまったり転移が広がったりしないのでしょうか?
もし転移がなかった場合
私の様なタイプの患者の標準治療はどのようなものになるのでしょうか?
仕事がお互いに忙しくまだ結婚はしておりませんが
現在39歳で長年遠距離でつき合っている人と来年からやっと一緒に暮らして
出産なども夢見ていただけに、閉経の可能性などで心が折れそうです。
私は地方に在住しており、先生の病院に行く事が出来ず大変残念です。
でも先生に相談にのって頂けたら
このつらい状況も少しは前向きに捉えられるような気がします。
どうぞ宜しくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。
 水曜日にいただいたQなのですが、今は土曜日早朝。
 今週は(診療の影響で)回答が遅くなり、御迷惑をおかけしてます。
 質問者にだけ、遅れているのではなく、(順番に回答しています)今週火曜日以降の「質問者達」には同様の「遅れ」がでていますのでご了承ください。
 (いつもそうなのですが)土日には「遅れは解消されます」
pT1c(13mm), pN0, pStage1, triple negative
十分な早期です。

回答

「トリプルネガティブの為、治療は自分の決定なども大事になってくると言われました」
⇒これは意味不明です。
 サブタイプは「治療法」にのみ重要なことです。
 「変な不安」を与えるべきではありません。
 トリプルネガティブでは術後抗がん剤(アンスラタキサン)をすべきです。
 きちんと「サブタイプにあった」治療を選択すれば「トリプルネガティブ」だからといって悩む必要は全くありません。
 特に質問者は「完全な早期乳癌」なのですから
 
「チーム医療の病院で担当医(執刀医?)は女性の先生に代わるとの事」
⇒チーム医療という名のもとに、「若い医師の修練・教育」が行われています。
 勿論、「私自身もかつては教育してもらった立場」ですから、「教育は否定できませんが…」
 
「転院してからここまでくるのにも1ヶ月半」
⇒これは尋常ではありません。
 そこまで「時間をとられた揚句に」経験の少ない医師に手術されるのでは「ナンセンス」だと思いますが…
 それが「ブランド力?」でしょうか。
 質問者は「早期」だからいいですが、「その後手術までさらに長期間」となると「進行して不利益を被った患者さんも今までいた」筈です。
 
「この先の検査等でさらに手術までの時間が長かった場合症状が進行してしまったり転移が広がったりしないのでしょうか?」
⇒今更、転院を勧めたりはしませんが…
 あまりに長期間だと「いくら早期」といっても、「不利益を被る可能性」はあります。
 画像診断上は「変化が無くとも」細胞レベルでは解らないのです。
 
「もし転移がなかった場合 私の様なタイプの患者の標準治療はどのようなものになるのでしょうか?」
⇒アンスラタキサンです。
 具体的には、EC療法(ファルモルビシン+エンドキサン)3週に1回投与で4回⇒タキサン(パクリタキセル毎週投与12回 or ドセタキセル3週に1回投与4回)
 
○元気づけられたのか自信のない回答となってしまいました。
 すみません。
 状況的には
 トリプルネガティブでも「十分早期」ですから何も心配ありません。
 ただ現在、質問者が置かれている状況だけが心配なのです。
 「これから、更に時間が長く無ければいいが…」という事と、チーム医療という名のもとに「手術技術は大丈夫だろうか?」という点だけです。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

トリプルネガティブ乳がんの件で質問させて頂いた者です。
田澤先生、回答ありがとうございます。
遅くなったどころか、長い間不安な時間をひとり過ごして来た身には
こんなに早く回答頂けた事に感謝です。
トリプルネガティブでも不必要に心配する事はないと言って頂き
とても励まされました。
担当医(執刀医)の先生にお会いしてきましたが
若い女医さんでしたがそれでも30代半ば位の方で乳腺外科医さん
手術数もそれなりにされているようでひとまず安心しました。
この病院では執刀医の方ともう一人の乳腺外科医の先生が
二人で手術室に入って下さるそうです。
しかし、というか案の定、手術の日程はやはり10月の頭になるそうです。
今までかなり不安な日々を過ごしてきた心の辛さをお伝えして
来週PET等の検査をして、もしオペ(室)の空きが出たら繰り上げて
手術をして下さるとは言って頂きましたが、難しそうです。
今からどこかに転院してもおそらく手術は同じ頃
もしくはそれ以下になりそうなので
自分で出来る事、生活に気をつけたり、深呼吸したりして
なるべく前向きに過ごしたいと思います。
つまらない質問で申し訳ありませんが、こういった場合
乳がんの患者が生活の上で気をつけなくてはならない事は
食事や生活面で、ありますでしょうか。
また、針生検をした後のしこり
(経過概要の紙では(生検直後は)半分の大きさになったとの事)が
時々痛むのですが、生検の刺激でどうにかなっているのではと
ずきんとするたびに不安です。
また不安にかられてご質問してしまう事もあるかと思いますが
どうぞ宜しくお願い致します。
自分の患者でもない私達の為に貴重なお時間をさいて回答下さっている
先生の優しさにとても感謝しています。
本当にありがとうございます。
 

田澤先生から 【回答2】

 こんにちは。田澤です。
 担当医が信頼できるのであれば何よりです。

回答

「乳がんの患者が生活の上で気をつけなくてはならない事は食事や生活面で、ありますでしょうか」
⇒特にありません。
 健康に過ごす事です。