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浸潤性小葉癌について

[管理番号:1981]
性別:女性
年齢:40歳
こんにちは。
先日「浸潤性小葉癌」と診断された者です。
術前検査を終え、手術を待つ身です。
主治医からは、「無責任な記事や事実と違う記事もあるし、不安を煽るだけなのでネットは見ない方が良いですよ」とアドバイスがあり、そのようにしています。
しかし治療に向けて「浸潤性小葉癌」について勉強したいと思いました。
田澤先生のQ&Aだけは確実で信用でき、ずっと読ませていただいていましたので、田澤先生に教えていただくしかないと思い投稿しました。
①細胞が細かいというイメージがありますが、その分全身に回りやすい、転移しやすいなどといったことはありますか?
②サブタイプ・ステージによるとは思いますが、予後はどうでしょうか?(例えばステージ1~2で全摘の場合)
③しこりが出来にくく発見しづらいのでしょうか?再発、反対側の乳房の早期発見をするにはどうしたら良いでしょうか?
いくつも申し訳ありません。
よろしくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
担当医のいう「無責任な記事や事実と違う記事もあるし、不安を煽るだけなのでネットは見ない方が良いですよ」は大変的を射ています。

回答

「①細胞が細かいというイメージがありますが、その分全身に回りやすい、転移しやすいなどといったことはありますか?」
⇒細胞接着因子(E-カドヘリン)が無い事が特徴なのですが、実際には「転移の頻度は少ない」予後良好と思います。
 ♯乳管癌や「その他の特殊型」には絶対にないと言える「腹膜転移」が「極々稀に」ありますが、気にする必要はありません。
  転移再発の頻度では「全体として低い」と思います。
 
「サブタイプ・ステージによるとは思いますが、予後はどうでしょうか?(例えばステージ1~2で全摘の場合)」
⇒組織型で予後を語る事は良くありませんが、予後良好の傾向があります。
 ステージ1~2であれば「5年生存率90%」あたりはあります。
 
「しこりが出来にくく発見しづらいのでしょうか?再発、反対側の乳房の早期発見をするにはどうしたら良いでしょうか?」
⇒確かに「小さなもの」は発見しずらいです。
 そう言う意味では「一般検診のスクリーニング超音波」では暫くは「スル―」されるでしょう。(小さいうちは、乳腺症かな?と認識されそうです)
 ○通院している病院で「3カ月に1回(小葉癌を発見するという目で)担当医自身が超音波すること」です。
 その目で見れば解ります。