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産後4カ月 血性分泌物

[管理番号:2133]
性別:女性
年齢:37歳
分かりにくい文章になりますが、よろしくお願い致します。
昨年9月に出産しもうすぐ4カ月になります。
まだ生理は再開していません。
母乳とミルクの混合で育児していますが、もともとあまり左胸から母乳を飲んでもらえず、
ほとんど右胸から母乳を飲ませている状態です。
産後3週間目に左胸が乳腺炎になりました。
昨年○○/○○に左胸を搾乳していると母乳に血が混ざり、
そのまま搾乳すると血液のみが出てきました。
もともと通っていた母乳外来に問い合わせると乳腺外科
を受診するようにとのことで、○/○に東北○○病院の乳腺外科を受診しました。
マンモグラフィー、エコーでも触診でもしこりは無く、
左胸からの分泌物を検査に出し、月末に造影MRIを撮り、ここで何もなかったら経過観察と先生からお話がありました。
血性分泌の原因は腫瘍の可能性が高いことも聞きました。
血液は搾乳のたびに出続けています。
しこりがなかったのはホッとしましたが、ここでしこりのない同じ乳管からの異常分泌は乳管造影をして・・・というのを見て、
2週間後に検査結果を聞きに行くときに乳管造影のお話を先生にしてみようと考えています。
もし○○病院で乳管造影はやっていないと言われたら他に行っている病院はないか聞いてみるつもりです。
無ければ田澤先生のところにいくことも考えています。
せっかく腫瘍が目に見えないくらい小さいのなら、今のうちにできることをしておきたいです。
やっと授かった息子のの成長をこれからも見て行きたいです。
仙台在住ですが、もし田澤先生のところに行き、手術になった場合はどのくらい入院が必要になりますかどうぞよろしくお願い致します
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
授乳中の「血性分泌」ですね。
「単孔性の血性分泌」は注意すべきものであることは事実ですが、「妊娠、授乳中」となると話は変わってきます。
しかも「乳腺炎の後に搾乳した際」となると「乳管内病変」の可能性は下がってきます。

回答

「産後3週間目に左胸が乳腺炎になりました。昨年○○/○○に左胸を搾乳していると母乳に血が混ざり、そのまま搾乳すると血液のみが出てきました。」
⇒この経過では「乳管内病変を積極的に疑う必要はない」と思います。
 可能性を考えれば、「乳腺炎及び、その後の搾乳による乳管の一次的損傷」を第1
に疑います。
 私であれば「暫しの経過観察」をお勧めするでしょう。
「○/○に東北○○病院の乳腺外科を受診しました。」
「マンモグラフィー、エコーでも触診でもしこりは無く、左胸からの分泌物を検査に出し、月末に造影MRIを撮り、ここで何もなかったら経過観察と先生からお話がありました。」
⇒私の知っている東北○○病院の診療とは「毛色が違う」ように思えます。
 まるで、「どこかの大学病院の医師がやりそうな診療」のように…
 ただ、「授乳中」なので「乳管内病変を積極的に疑わない」と考えての事かもしれまん。
「血性分泌の原因は腫瘍の可能性が高いことも聞きました。」
⇒これは「妊娠、授乳期ではない」ことが前提です。
 そもそも「単孔性」なのでしょうか?
 もしかすると「絞ると全体から母乳が分泌」されるので「単孔性であるかの判別すら困難」である可能性もあります。
「ここでしこりのない同じ乳管からの異常分泌は乳管造影をして・・・というのを見て」
⇒これは「単孔性」ということでしょうか?
 仮に「血性分泌が単孔性」だとしても「授乳中で他から多孔性分泌がある」場合には「乳管造影はかなり困難」となります。(そもそも授乳中の血性分泌で「乳管造影すべきか?」という問題があります。)
 本当に「乳管内病変を疑う」のであれば「断乳」して経過を見てみましょう。
 それでも「単孔性の血性分泌が継続」する場合に「乳管造影すべき」です。
「もし○○病院で乳管造影はやっていないと言われたら他に行っている病院はないか聞いてみるつもりです。」「無ければ田澤先生のところにいくことも考えています。」
⇒遠方から来院して「がっかりしてもらう訳にはいかない」ので、当院を受診される場合には『断乳後、他の乳管からの分泌が無くなっても単孔性の血性分泌だけが継続している』場合に限定してもらった方がいいでしょう。
「せっかく腫瘍が目に見えないくらい小さいのなら、今のうちにできることをしておきたいです。」
⇒考え方には「大変賛成」です。
 しかし、(再三コメントしているように)授乳中の「血性分泌」で「慌てる」必要は全くありません。
 「乳管内病変」を考えるのは「断乳後」と考えてください。
「○○在住ですが、もし田澤先生のところに行き、手術になった場合はどのくらい入院が必要になりますかどうぞよろしくお願い致します」
⇒2泊3日です。
 ただ、(繰り返しますが)遠方からの受診となるので、「断乳後、暫く経過をみてから」の受診をお勧めします。