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再検査について

[管理番号:2511]
性別:女性
年齢:49歳
こんにちは。
お忙しいところ失礼いたします。
49歳の母が毎年人間ドックで乳がん検診を受けており、今年も先日受けて来ました。
結果は、視触診は異常なし。
超音波検査で右乳腺乳管拡張(カテゴリー3)、左乳腺低エコー病変(カテゴリー2)となり、再検査でマンモグラフィーをすることになりました。
昨年も右は全く同じ内容で、左は濃縮嚢胞疑いで再検査となっていましたが、仕事が忙しく行けていませんでした。
今回2回目になったので、再検査でマンモグラフィーを受ました。
先生からは左胸は全く心配ないと、右側は昨年とほぼ変わりなく、良性だと思うが念のため針を刺して生検をしておきましょうと言われ、細胞の検査を受けて来たそうです。
結果は仕事の関係もあり、一ヶ月後に聞きに行きます。
母も50近くなので、再検査と言われ病気ではないかと心配です。
乳腺乳管拡張とは悪いものなのでしょうか?
乳腺症などでも見られるものですか?
ちなみに、今まで胸にしこりを自覚したことはなく、時々乳房全体が痛むことがあるそうです。
長文になりましたが、少しでもアドバイス頂ければ幸いです。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「結果は、視触診は異常なし。」
「超音波検査で右乳腺乳管拡張(カテゴリー3)」
「 昨年も右は全く同じ内容」

⇒「乳管拡張」はそれ自体は「大した意味もない」所見です。
 ただし、(乳管が拡張した)「その原因が問題」となります。
 大抵は「乳腺症に伴う」生理的なものが多いのですが、中には「小嚢胞の集簇」などと同様「腫瘤非形成性病変」と呼べるものもあるのです。
 ♯トップページの「腫瘤非形成性病変」を参照してください。
 
「右側は昨年とほぼ変わりなく、良性だと思うが念のため針を刺して生検をしておきましょうと言われ、細胞の検査を受けて来たそうです。」
⇒組織診(太針生検)ではなく、細胞診のようですね。
 あくまでも「念の為」のようです。
 心配ありません。
 
「乳腺乳管拡張とは悪いものなのでしょうか?乳腺症などでも見られるものですか?」
⇒乳腺症でも多く見られます。
 乳腺症は「女性ホルモンの影響で間質に線維化」が起こり、それにより「乳管が閉塞(もしくは狭窄)し、乳管が拡張(もしくは嚢胞形成)」するものです。
 ○つまり大概の「乳管拡張」は 無害なものであり、「腫瘤非形成性病変との鑑別」が時に必要となるのです。
 今回は「腫瘤非形成性病変」を疑われるまでではないようです。(もしも、そうであれば)細胞診ではなく「針生検<マンモトーム生検が必要」だからです。