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抗ガン剤治療について

[管理番号:2763]
性別:女性
年齢:42歳
初めて質問します。
3月(中旬)日左胸温存手術しました。
今分かっているの
はLN2/14NA2MC1NG1
ホルモン感受性陽性HER2陰性です。
ki67は今調べている最中です。
もし
ki67が高ければ髪の毛抜けにくい副作用の低い抗ガン剤を4回投与その後
放射線治療ホルモン療法と言われました。
私は仕事をしています。
抗ガン剤治療で副作用により仕事が出来なくなると困ります。
もしki67が高めにでても抗ガン剤をせずに放射線治療とホルモン療法だけで済ませたいという希望があります。
リンパ節転移有ですので、
これは再発率や生存率を考えると無謀な希望でしょうか。
後ki67とはどんな癌で高く出るのでしょうか。
やはり抗ガン剤治療しながら仕事と言うのは厳しいでしょうか。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
[LN2/14NA2MC1NG1」
⇒リンパ節転移が2個、「核異型2点+核分裂1点=3点なので核グレードが1」となります。
 (参考に)
 「核グレード」は「核異型の点数」+「核分裂の点数」です。
 核異型 弱い:1点
    中間:2点
    強い:3点
 核分裂 5個未満(10視野で):1点
    5~10個  〃   :2点
    11個以上  〃  :3点
 核グレード(NG) 核異型の点数+核分裂の点数
    2点、3点 :核グレード1 
    4点    ;核グレード2
    5点、6点 :核グレード3 
「ホルモン感受性陽性HER2陰性です。ki67は今調べている最中」
⇒つまり「ルミナールタイプ」ということです。
 
「もしki67が高ければ髪の毛抜けにくい副作用の低い抗ガン剤を4回投与」
⇒「髪の毛が抜けにくい=CMF」のことでしょうか?
 標準治療ではありません。
 
「私は仕事をしています。抗ガン剤治療で副作用により仕事が出来なくなると困ります。
もしki67が高めにでても抗ガン剤をせずに放射線治療とホルモン療法だけで済ませたいという希望」
⇒ルミナールタイプなので、「それも十分許容範囲」となります。
 
「リンパ節転移有ですのでこれは再発率や生存率を考えると無謀な希望でしょうか。」
⇒核グレード1(核分裂1)なので、十分許容できます。
 (Ki67が低い場合、ルミナールAとなりますが)
 その場合には「腫瘍径が大きかったり、リンパ節転移陽性でも抗がん剤による上乗せ効果が無い」ことが閉経前乳癌で報告されています(SABCS 2015)
 
「ki67とはどんな癌で高く出るのでしょうか。」
⇒増殖の強い癌です。
 Ki67は「細胞分裂期にある細胞の割合(%)」のことです。
 質問者は「核分裂が1点」であることから「Ki67は低い」と想像します。
 
「やはり抗ガン剤治療しながら仕事と言うのは厳しいでしょうか。」
⇒そんな事はありません。
 抗がん剤をしながら仕事をしている人は沢山います。
 特に担当医が提示しているCMG(と思いますが…)であれば、問題ないでしょう。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

以前質問させていただきました。
その節は丁寧なお答えありがとうございました。
今日病院にいきkiの数値が17%とでました。
今後は抗ガン剤なしでタモキシフェン10年とリュープリンを5年と言われました。
私の中ではリュープリン2年なのかなと思っていましたので多少びっくりしました。
5年と言うのは長いのかなと思いますが先生はどう思いますか?
また今後の副作用ですがネットなどを見ると更年期障害が辛い等よく見ますがそんなにキツく出るものなのでしょうか。
出るとしたらいつ頃から出始めますか。
またどのようなことに気をつければよろしいでしょうか。
あと18になる娘がいますが、やはり乳ガンには気をつけた方が良いのでしょうか。
また何歳頃からエコーやマンモ等受け始めれば良いですか。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「今後は抗ガン剤なしでタモキシフェン10年とリュープリンを5年と言われました。」
⇒ASCO 2016ガイドラインではステージⅡ以上では積極的に「LH-RHagonistを併用」となっているので妥当です。
 
「私の中ではリュープリン2年なのかなと思っていましたので多少びっくりしました。5年と言うのは長いのかなと思いますが先生はどう思いますか?」
⇒これは「時代の流れ」です。
 St. Gallenでも「LH-RHagonistの指摘投与期間は不明としながらも、5年という意見が多数を占めた」という時代なのです。
 ♯ タモキシフェンの10年投与が有効という結果に引っ張られているようです。
「また今後の副作用ですがネットなどを見ると更年期障害が辛い等よく見ますがそんなにキツく出るものなのでしょうか。」
⇒「ネットほどでは無い」と思います。
 ネットでは(副作用が強い方達が)「こんなに凄い副作用があって、とっても大変!でも頑張るわ!」みたいな情報発信をより積極的に行うからです。
 ♯平穏無事な方が「大したこと有りません」などと発信しても注目を浴びませんよね?
 
「出るとしたらいつ頃から出始めますか。」
⇒1カ月の間にはでるでしょう。
 
「またどのようなことに気をつければよろしいでしょうか。」
⇒特にありません。
 「慣れる」ことを期待して頑張ってみましょう。
 ♯ここで逆に(副作用が少なすぎれば、それはそれで)「効いているのかしら?」と不安になるようですが…(無関係です)
 
「あと18になる娘がいますが、やはり乳ガンには気をつけた方が良いのでしょうか。」
⇒特別「家族性乳癌を疑う」必要は感じません。
 普通でいいです。
 
「また何歳頃からエコーやマンモ等受け始めれば良いですか。」
⇒検診は30歳以降で十分です。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

3回目の質問になりますが宜しくお願いします。
今後放射線治療を受けるのですが、手術を行ってくれた病院では
放射線治療が出来ないため別の病院へ通う事となります。
先日受診をした際に
放射線科の先生に脇にもしっかりと当てていきますと言われました。
私はリンパ節郭清術を行っていますが当てても大丈夫なのでしょうか。
郭清した後の脇には当てないと聞いたことがあり不安になってきました。
私みたいに郭清を受けた後の放射線を当てる範囲はどの位なのでしょうか。
また今までお世話になってきた先生ではなく全く別の先生となりますが、
こう言った疑問や質問を放射線科の担当医の方に質問しても良いものなのでしょうか。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
「リンパ節郭清術を行っていますが当てても大丈夫なのでしょうか。」
「郭清した後の脇には当てないと聞いたことがあり不安」
⇒腋窩は「きちんと郭清している」のであれば「照射野から外す」べきです。
 「郭清もして、放射線もして」となると「腕の浮腫のリスク」が高まります。
 
「私みたいに郭清を受けた後の放射線を当てる範囲はどの位なのでしょうか。」
⇒一般的には「温存乳房+鎖骨上領域」となります。
 
「また今までお世話になってきた先生ではなく全く別の先生となりますが、
こう言った疑問や質問を放射線科の担当医の方に質問しても良いものなのでしょうか。」
⇒大丈夫です。
 放射線科医の中にも「念には念を」というタイプの医師がいるようですが、「有害事象も考慮した判断」をしてもらいましょう。



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