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抗癌剤治療について問い合わせ

[管理番号:3905]
性別:女性
年齢:42歳
先月、乳がんの手術を受け部分摘出致しました。
腫瘍径3.00×2.40×2.30cmとリンパ管侵襲:ly3があり抗癌剤治療を進められております。
なお、ER:Allred PS5 IS3 TS8, PgR:Allred PS4 IS3 TS7,HER2:score
0という結果です。
子育てもありだるさなどの副作用を考えると抗癌剤治療は避けたいところなのですが、
抗癌剤治療が必要(ベター)なのかどうかについてご意見を頂きたくご連絡致しました。
よろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「腫瘍径3.00×2.40×2.30cmとリンパ管侵襲:ly3があり抗癌剤治療を進められております。」
⇒全く根拠がありません。
 質問者は「luminal type(ホルモン受容体陽性)」です。
 治療方針にかんしては…
 Luminal typeは A(ホルモン療法単独)とB(ホルモン療法+抗ガン剤)に分けることから始まります。
○このAとBをどうやって分けるか?
 実は殆ど「同じ趣旨のQ」が、この週末に来ていました(だから、まだ回答が載っていませんでした)
 その回答とここからは「殆ど」共通となります。(管理番号:3900:小葉癌 断端陽性について ホームページ管理者)
 ⇒Ki67の測定はしていないのですか?
 質問者は「ルミナールタイプ」ですから「ホルモン療法は必須」となります。
 ここで、「抗ガン剤も加えるべきか?」と判断するために、『ルミナールタイプを
A(ホルモン療法単独)とB(ホルモン療法+化学療法)に分ける』のが普通です。
 ○ルミナールA Ki67低値
 ○ルミナールB Ki67高値
   ♯Ki67が中間(グレーゾーン)である場合には「Oncotype DX」によって判断したりします。
   このあたりは、以下をご参照ください。
   今週のコラム 15回目 どうやって、免疫染色だけで、AとBに分けるか?
   今週のコラム 16回目 核分裂は「Ki67と、キャラが被っている」と思いませんか?
   今週のコラム 30回目 実際はかなり多くのルミナールAがBと判定され無駄な化学療法をされている
★お解りでしょうか?
 まず、自分が「ルミナールBなのか?」担当医に聞いてみましょう。
 もしも「担当医が答えに詰まってしまう」場合には、「Oncotype DX」してみるといいです。