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抗がん剤のクルー3週間→2週間のリスクについて

[管理番号:3356]
性別:女性
年齢:44歳
抗がん剤のクルー3週間→2週間のリスクについて
田澤先生
いつも大変お世話になりましてありがとうございます。
先生アドバイスを頂きたく、ぜひお願い申し上げます。
こちらより2週間前に
治療方法についてご相談をさせて頂いておりましたがタイトルから探し出すことができず、新規スレッドにて大変恐れ入ます。
44歳 女性
5月 手術
左胸全摘出(皮膚と乳首温存) リンパ廓清
同時再建シリコン
結果
組織型 Paillotubular Carcinima with Mucinous Production
WHO分類 Carcinima of mixed type:Invasive Carcinima of no special type and Mucinous Carcinima
大きさ 肉眼的 22×22×12mm
顕微鏡的 浸潤部 13×7mm In situを含めると 62×30×10mm
リンパ節 Level Ⅰ(1/9) LevelⅡ(0/2)
核異型度 Nuclear atypia 2:Mistosis, score1ですので
Nuclear Gardeは1になります
水平断端 陰性
体表側断端 陰性
胸壁側断端 陰性
乳頭側断端 陰性
ER +70%
PgR +20%
HER2 socre2のため再検査
Ki67 labeling index: 50%
HER2 socre2のため再検査FISH法結果
HER2シグナル/chr17総シグナル 114/39=2.06 増幅あり
ドクターからの治療スケジュールが昨日報告され、
昨日から抗がん剤の治療がはじまりました。
3種類を同時に
TAXOTERE と Carboplatin とHERCEPTIN

6クール
ただし、2週間後の白血球の検査結果より
3週間ごとを2週間後に変更する(薬剤の濃度や成分や内容量は3週間分と同じ)
よって、終了がおおよそ一か月早まる
その後、
HERCEPTINのみ(済6クール除く)
11クール(3週間に一度)
Carboplatinは、手のこうの血管から点滴をすると
血管が焼けたように赤く皮膚に浮き上がり、一生それが残るというリスクが50%ある。
ただし、血管があきらかに細い人
ワタシは、写真を見せられ一生残ると、袖なしの服もきれなくなるので
怖くなり、鎖骨部分に セントラルラインを入れました。
2-3分で終わると聞いて、軽く望みましたが、実際は手術室での部分麻酔での手術でした。
手術だと気づき、説明の途中で断ろうとしたのですが、手のこうからの
抗がん剤は痛いし、点滴は手のこうから鎖骨部分の血管に送られてくるのだから、
手や腕の血管にも負担をかける。
だから、セントラルラインをかなり勧めるといわれ、手術に望みました。
■ご質問1  2週間ごとの血液検査で問題なければ実地とのことですが
抗がん剤3週間→2週間 ほんとうに問題はないのでしょうか?
また、このような治療は、よくあることなのでしょうか?
手術は日本で行い現在、居住地の海外で治療を行っております。
今回のこの1回の点滴だけで、金額を聞くと、日本円で100万円です。
ワタシの保険が9月末にきれるので(抗がん剤の治療で日本と海外をいったりきたりするのは大変だと)、ドクターが良心的で、上記のスケジュールを組んでくださったのだと思うのですが、
本来のスケジュールとは違うことに、その後の体の影響も考えたら、かなり不安でございます。
例えば、抗がん剤の副作用で40代以上の人は生理が閉経してしまう可能性があるという報告など、
短期で同じ薬剤の濃度や成分や内容量を投与するとその副作用が強まるのではないかとか。。
■ご質問2 セントラルライン(鎖骨からの点滴)は、主流なものなのでしょうか?
かなり肩が凝って、肩を回すと痛いのですが…
半年しかもたないと聞いたのですが、そんなにもたないものなのでしょうか?
■ご質問3 日本では、抗がん剤の治療の副作用の緩和に
高濃度ビタミンCが進められていという記事をみたことがありますが、
ここでは、マルチビタミンの点滴とサプリメントの処方です。
高濃度ビタミンCよりマルチビタミンの方が適しているのでしょうか?
長文にて、恐れ入りますが、どうかよろしくお願い申し上げます。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
TCHですか…
抗HER2療法のレジメンのひとつですが、そもそもカルボプラチンは乳癌ではこれにしか用いないので日本では比較的選ばれ難い治療ではあります。
3週間⇒2週間 これはdose denseですが…
体に負担がかかるだけで、(余程効果が狙うのでない限り)不要です。
「■ご質問1  2週間ごとの血液検査で問題なければ実地とのことですが抗がん剤3週間→2週間 ほんとうに問題はないのでしょうか?また、このような治療は、よくあることなのでしょうか?」
⇒dose denseは「RDI」(管理番号1113を参照してください)の観点からは確かにいいですが、副作用も(当然ながら)強くなるのでお勧めはしません。
 
「、抗がん剤の副作用で40代以上の人は生理が閉経してしまう可能性があるという報告」
⇒これは、ごく「当然」のことです。
 40代後半にならばなるほど「化学療法閉経からの回復が少なく」なります。(卵巣が年齢とともに、衰えてくるので当然です)など、
「■ご質問2 セントラルライン(鎖骨からの点滴)は、主流なものなのでしょうか?」
「半年しかもたないと聞いたのですが、そんなにもたないものなのでしょうか?」
⇒これは病院によりますね。
 病院によっては「化学療法=中心静脈アプローチ」みたいなところもあります。
「■ご質問3 日本では、抗がん剤の治療の副作用の緩和に高濃度ビタミンCが進められていという記事をみたことがありますが、」
⇒それは誤解です。
「ここでは、マルチビタミンの点滴とサプリメントの処方です。高濃度ビタミンCよりマルチビタミンの方が適しているのでしょうか?」
⇒高濃度ビタミンCは無効であることが解っています。
 元気がでるなら「マルチビタミンの点滴とサプリメントの処方」でもいいでしょう。(通常はやりません)