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抗がん剤治療

[管理番号:2516]
性別:女性
年齢:57歳
初めてご相談します。
30年前に右側乳房3mm、0期で全摘しました。
昨年10月定期健診で左側発見。
1月全摘手術しました。
後20年前子宮全摘。
現在心臓神経症にてデパス飲んでます。
組織診です。
腫瘍径=浸潤径12*12*3mm
乳管内病変(+)、乳管内進展(+)
組織型:scirrhous carcinoma
浸潤:f
Nuclear grade3
Nuclear atypia3+
Mitotic count3+
Tubule and glandformation3
脈管侵襲:ly(-)、v(-)
断端:negative
PT分類:pT1
リンパ節:pNo(0/2)
センチネル:0/1カクセイLN0/1
免疫染色
ER(90-100% 陽性、pgR(60-70%陽性)
Her2:IHC(3+)
MIB1:40%程度
担当医からは、AC+ハーセプチンを提案されましたが、
ウイクリータキソール+ハーセプチンをお願いしました。
やはり、ACを行うべきでしょうか?
3/(上旬)より投与予定です。
アドバイスよろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
pT1c(12mm), pN0, luminalB(HER2陽性), NG3
での術後療法ですね。
「担当医からは、AC+ハーセプチンを提案されましたが、ウイクリータキソール+ハーセプチンをお願いしました。」
⇒それでいいと思います。
 質問者は明らかな「低リスク」なので「非アンスラサイクリン レジメン」で十分です。
 特に「weekly PTX」は副作用が少ないので(毎週通院という点さえ、クリアーできるのであれば)最適です。
 
「やはり、ACを行うべきでしょうか?」
⇒不要です。
 前述した通りです。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

お世話になります。
ウイクリーPTXの副作用は、他の抗がん剤に比べ、
軽い物と把握していたのですが、入院が必要になる人もいる記事を見ました。
自分には、はたしてどんな副作用が出るかわかりませんが、
デパスを常用している私には、動悸が気になります。
手足のしびれも、どれほど月日が経てば、解消されるものでしょうか?
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「ウイクリーPTXの副作用は、他の抗がん剤に比べ、軽い物と把握していたのですが、入院が必要になる人もいる記事を見ました」
⇒私が「weekly PTX」を数多くの患者さんにしていますが、「入院など、全く考えられません」
 質問者が「私と、そのネット記事」のどちらを信用するのかはお任せしますが(少し、強い言い方となってしまい、申し訳ありませんが、最近このように「ネットではこう書いてありますが…」的なQをする方が多いです)
 
 ○ネットの記事を見て「不安になる」位ならば「見ない様にする」ことをお勧めします。
 
「手足のしびれも、どれほど月日が経てば、解消されるものでしょうか?」
⇒個人差があります。
 ただ、再発治療とは異なり「12回という回数限定」なので、それ程長引かない筈です。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

田澤先生おはようございます。
毎日ページを開いてみなさんの質問を見させていただいております。
多くの質問に答える時間をどう作っておられるのか不思議です。
さて、管理番号「2516」でお世話になった者ですが、パクリタキセル+ハーセプチン、残り2回となりました。
抗がん剤終了後、ホルモン剤の処方になると思っておりますが、担当医からはまだその話はありません。
話があった場合、大学病院の先生からの一方的な提案でなく、納得のいく薬剤をと思っております。
ついては、ホルモン剤に関して、どのような薬剤の種類を選択したらよいのか、先生のご意見をお聞きしたく思います。
お忙しいとは重々承知しておりますが、よろしくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
「ハーセプチン+パクリタキセル」も10回終わったのですね。
順調にすすんで何よりです。
「ホルモン剤に関して、どのような薬剤の種類を選択したらよいのか、先生のご意見をお聞きしたく思います」
⇒アロマターゼインヒビターです。
 3種類(アナストロゾール、エキセメスタン、レトロゾール)の内、どれを選択するかには特に基準はありません。
 ただ、個人的には「アナストロゾール(アリミデックス)」が「歴史も長く」「副作用も比較的コントロールし易い」と思います。