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経過観察について

[管理番号:2154]
性別:女性
年齢:44歳
昨年11月に初めての受けた乳癌検診の結果が要検査となり、近くの乳腺科を受診し、その日のうちにマンモ、医師による触診(異常なし)、エコーで診察していただきました。
マンモでは左乳房にしこりが1つとのことでしたが、エコーでは右乳房にも小さなしこりが十数個まとまってある言われ、その場でガイド下針生検(バネ式)4・5本をしました。
(左乳房のしこりはエコーで確認し良性だから何も気にしなくていいよっと言われました)その時は「左右の乳房の作りがまったく違うのがちょっと嫌な感じがする。」と言われ、
「乳癌かわからないけど、もし乳癌だとしてもとても大人しい癌で、他の臓器に悪さして命を落とすようなことはないから心配しなくていいよ」と先生はおっしゃってくれました。
1週間後の結果では、「癌ではなかったです。しいて言うなら乳腺症なんだけど・・・」とちょっと曖昧な感じ。
先生曰く「どうしても左右の乳房の作りが違うのが気になる」と言うので、「では、左にも同じように数十個のしこりがあれば問題はないのですか?」と伺った所、「それなら何も気にしない。」との答えでした。
結果、経過観察となり半年後にもう一度受診します。
「癌だった場合、半年もおいて大丈夫なんですか?」と聞いたところ、「成長させるって言ったら嫌な言い方だけど、逆に半年くらいおかないとわからない」と言われ、その場では納得して帰ってきましたが、考えてみると、検査結果の表も見せてもらってないし、しこりの大きさも聞いてないし・・・
と気になる事が色々あり心配になります。
まさか、針生検が検査出来てなかったのでは?とも思ってしまいます。
その病院は地元では大きい病院ですが、乳腺科は専門医のその先生の他大学を卒業して数年の先生が2名程です。
乳癌手術はその先生が年間150件~200件近く行っているとあり経験は豊富だと思うので、「大丈夫だろう・・・」と思う反面、癌かもしれない不安も付きまといます。
とにかく、自分でしこりを感じるようになったら予約前に診察に行こうと思ってますが、針生検から約2か月近くたった今でも針生検後のしこりが消えず、その場所に他のしこりを確認する事が出来ません。
次回の予約は4月ですが、それまで様子をみてても大丈夫なのでしょうか?
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「エコーでは右乳房にも小さなしこりが十数個まとまってある」「左右の乳房の作りがまったく違う」「もし乳癌だとしてもとても大人しい癌で、他の臓器に悪さして命を落とすようなことはない」「逆に半年くらいおかないとわからない」
⇒これは、おそらく「腫瘤非形成性病変」の事だと思います。
 腫瘤非形成性病変は「小嚢胞の集簇や乳管拡張像」などであり、「非浸潤癌の可能性」が否定しきれないのです。
 トップページの「腫瘤非形成性」を参照してください。
 向って左の「写真」のように「上は良性(乳腺症)ですが、下は悪性(乳癌:この場合は非浸潤性乳管癌)」なのです。
 超音波像では「区別」がつきにくいのです。
 
「その場でガイド下針生検(バネ式)4・5本をしました。」
⇒私であれば「マンモトーム生検」を施行します。
 理由は、先ほどの「腫瘤非形成性」の「診断」を参照してみてください。
 ♯「腫瘤非形成性病変」は「バネ式」では「組織量が不十分」となります。
  「マンモトーム生検」であれば、「病変のかなりの部分」を採取できるのです。(診断能が全然異なります)
 
「次回の予約は4月ですが、それまで様子をみてても大丈夫なのでしょうか?」
⇒マンモトーム生検をして「確定診断」をつけるという方法があります。
 それをしないのであれば、(画像診断で鑑別するには)「担当医のいうように、半年」位はかかります。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

お世話になります。
先日質問の回答を頂き、自分の状況が少し理解できたので気持ち的に楽になりました。
ありがとうございます。
今回もう一度質問させて下さい。
先生から「腫瘤非形成性病変ではないか」と回答でしたので、トップページの「腫瘤非形成性」も拝見し、確かに自分の画像とよく似ていると納得できました。
そこで、私の主治医は左右の乳房の作りが違うことをとても気にしている様子でしたが、右乳房のみに腫瘤非形成性病変がある場合、非浸潤癌の確立は高くなるのでしょうか? 今回の検査結果は乳腺症とのことでしたが、主治医は半年の経過観察後の受診時も画像判別だけではなく、もう一度針生検をすると言っていたのですが、これは非浸潤癌の確立が高いと思っているからなのでしょうか?
お忙しいところ申し訳ありませんが、宜しくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「右乳房のみに腫瘤非形成性病変がある場合、非浸潤癌の確立は高くなるのでしょうか?」
⇒両方の場合には確率は「かなり低い」とは言えます。
 ただ、「片側だから高い」というようなものではありません。
 
「主治医は半年の経過観察後の受診時も画像判別だけではなく、もう一度針生検をすると言っていた」
⇒半年後にもう一度「バネ式針生検」するつもりならば(今すぐ)「マンモトームで決着をつける」方が数倍いいと思います。
 
「これは非浸潤癌の確立が高いと思っているからなのでしょうか?」
⇒本当に「高い」と思っていたら「決着をつける(マンモトームできないのなら、摘出生検という手段もあります)」と思いますので「それ程」だとは思います。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

お世話になります。
以前にも質問させていただきましたが、今回気になる事があるのでもう
一度質問させて下さい。
エコーで十数個の病変が見つかり針生検をしましたが、それまでなかったしこりが針生検後に触れるようになりました。
そこでこちらのサイトで勉強をさせて頂き、針生検によって出来た血腫で2ケ月程で消えると思っていたのですが、徐々に小さくなってはいるものの4ケ月以上たった今でもしこりが残っています。
(乳房の表面というよりやや内側に感じるようになり細長い形で押すと少し痛みます)
針生検の結果は乳腺症でしたが、経過観察中ということもあり「もしかしたら非浸潤がんが浸潤をはじめてしこりになってきたのか?」と心配しています。
このまま1ケ月後の検診まで様子をみていても大丈夫でしょうか?
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
状況から考えると「血腫」というよりは「瘢痕」ではないかと思います。
○新が通った部位が「瘢痕化」して硬くなるのです。(何れは元通りになりますが)
「もしかしたら非浸潤がんが浸潤をはじめてしこりになってきたのか?」と心配しています。」
⇒考え過ぎです。
 
「このまま1ケ月後の検診まで様子をみていても大丈夫でしょうか?」
⇒大丈夫です。