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術後補助療法について

[管理番号:3103]
性別:女性
年齢:56歳
田沢先生へ
  初めまして。
いつも心強く読ませていただいています。
 術後の補助療法に関して迷いがあり 相談させていただきたくよろしくお願いします。
 昨年 12月に乳がんと診断を受け 温存を目標に術前抗がん剤EC三週おきに四回を三月に終えました。
 しかし 周囲の影はきえたもののしこり事態が小さくならずに不安だったため 結局全摘を希望し 四月にその手術を終えました。
術後の病理結果は次の通りです。
  
  浸潤性充実腺管がん トリプルネガティブ グレード1a
  脂肪織への浸潤 静脈侵襲を認める
  化学療法に対しては DCISに変化があると考えられ 壊死を認める。
しかし、
  浸潤病変に関してはほとんど変化はみとめられない。
  断端は陰性 リンパ転移はみとめられない。
 先日の診察で 補助療法としてタキサン系の抗がん剤を三週おきに6回することを告げられました。
 がんの顔つきが良くないのが気になるから・・・ということでした。
 
・自分ががんになってしまったこと
・それが浸潤がんで充実腺管がんであること
・しかもトリプルネガティブであること
を 考えると主治医のお考えに素直に従うべきも考え いったんは承諾したのですが
 
術前のECが かなりつらく その副作用も消えてきて あのつらさも頭から離れてきた今またあの副作用に襲われる不安も大きくて
  他に何かないのか・・・
と どうしても前向きになれずにいます。
 このまま予約の日を迎えて 流れに乗るように治療に入り やっと生えてきた髪の毛が抜け落ちて 気持ちも落ちてしまうのかと思ってしまうのです。
 どうせやるなら 少し運動もしながら「負けない」気を出していきたいと思うのです。
 病気が分かってから ずっと田沢先生の私あてではないコメントに涙がでるほど励まされてきました。
 今回も先生のコメントを読み続けて今に至ります。
 主治医を信じないわけではないのですが 同じ治療をするにしても前向きで治療に入るために 田沢先生のお考えもお聞きできたらと思いメールしました。
 現代医学の力を借りながら 強い自分の意志を持つことが一番の治療と考えます。
どうか 先生のお力を貸してください。
よろしくお願いします
        
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「がんの顔つきが良くないのが気になるから」
この様なコメントの意味がわかりません。
担当医は自分の言っている事が解っているのか?
ということです。
 
「先日の診察で 補助療法としてタキサン系の抗がん剤を三週おきに6回することを告げられました。」
⇒標準治療は4回です。
 副作用とのバランスからは「6回」は不要です。
 術前術後に行う抗がん剤は決まっています。「術前にアンスラサイクリンを4回」
やっているのだから「術後は3週毎のドセタキセルを4回、もしくは毎週投与のパクリタキセルを12回」とすべきです。
 
「がんの顔つきが良くないのが気になるから・・・ということでした。」
⇒担当医の感想など、どうでもいいことです。
 
○術前化学療法は著効しなかったようですが、「再発予防効果が乏しい」かどうかとは無関係です。
 リンパ節転移もなく、十分早期だと思いますが…やるべきこと「タキサン3カ月」はやった方がいいと思います。
 副作用が酷かったのであれば、weeklyPTXがお勧めです。
 
 

 

質問者様から 【質問2 肺転移が認められました。】

性別:女性
年齢:58歳
以前 術後の補助治療について質問させていただきました。
その節はありがとうございました。
その後 先生のアドバイス通り何とか12回の治療を終えて今に至ります。
今月のct検査で 肺への転移がわかりました。
2センチ弱がひとつと 細かいものが点々とあるということでした。
 主治医からは 乳がんの転移は手術をすることで広がるため手術はしないという説明を受け 抗がん剤を薦められたのですが 私自身が抗がん剤を受け入れることができずにいます。
 トリプルネガティブ乳がんの肺転移
抗がん剤以外の有効と思われる治療方は ないのでしょうか?
 お忙しい中恐縮です。
ご回答をいただけたらありがたいです。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「トリプルネガティブ乳がんの肺転移抗がん剤以外の有効と思われる治療方はないのでしょうか?」
⇒抗癌剤以外には確実な方法はありません。
 エリブリンがいいと思います。(効果と副作用のバランスを考えて)