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針生検と術後病理検査の癌の種類が異なること、2種類以上の 癌の可能性について

[管理番号:3422]
性別:女性
年齢:44歳
田澤先生
いつも大変お世話になりましてありがとうございます。
感謝の気持ちでいっぱいです。
先生に教え頂きたいことがございました。
1.乳がんの種類について
術後の病理検査結果
組織型 Paillotubular Carcinima with Mucinous Production
WHO分類 Carcinima of mixed type:Invasive Carcinima of no special type and Mucinous Carcinima
左胸のしこり1個と左腋窩リンパ節に1本の癌がございました。
2種類の違う癌という理解でよろしいのでしょうか?
2.針生検と術後の検査で、癌の種類が変わりました。
よくあることなのでしょうか?また術後の種類が正しいという理解でよろしいのでしようか?
以下も2種類の違う癌の結果?でしょうか?
針生検の組織型
左胸のしこりInvasive ductal carcinoma
左腋窩リンパ節 metaplastic carcinoma
3.左胸乳がんとリンパ腋窩の癌の種類が、すごい確率で万が一違う場合
違う場合は、なぜリンパ腋窩も乳がんと診断されるのでしょうか?
4.2回目の抗がん剤の点滴中(5時間半の間)に大量の水(6リットルぐらいのみました)効果が薄まってしまうことはあるのでしょうか?
1回目と比べて副作用がほとんど出てこないので、もしかして飲み流してしまったのか?と不安になってしまいました。
少し、胃がもたれたぐらいでございました。
どうか、よろしくお願い申し上げます。。。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
乳癌の組織型は「混合型」の場合には「優勢(面積としてより多くを占めている)の
ものの組織型」となります。
質問者の場合には「通常の浸潤性乳管癌(その中の乳頭腺管癌)に粘液癌の成分が見
られるが、前者が優勢」というだけの話です。
♯もしも粘液癌が優勢の場合には粘液癌(混合型)となります。
「左胸のしこり1個と左腋窩リンパ節に1本の癌がございました。2種類の違う癌という理解でよろしいのでしょうか?」
⇒違います。質問者は「勘違い」されています。
 浸潤性乳管癌(粘液癌成分を含む)が「乳腺に発生」し、それが「腋窩リンパ節に(1個)転移していた」ということです。
 あくまでも「同じ癌」です。
「2.針生検と術後の検査で、癌の種類が変わりました。よくあることなのでしょうか?」
⇒その通りです。
「また術後の種類が正しいという理解でよろしいのでしようか?」
⇒その通りです。
「以下も2種類の違う癌の結果?でしょうか?」「針生検の組織型 左胸のしこり
Invasive ductal carcinoma 左腋窩リンパ節 metaplastic carcinoma」

⇒違います。
 胸のしこりも左腋窩リンパ節に転移した癌も(当然)同一のものです。
「3.左胸乳がんとリンパ腋窩の癌の種類が、すごい確率で万が一違う場合違う場合は、なぜリンパ腋窩も乳がんと診断されるのでしょうか?」
⇒常識です。
 誰も疑いはしません(疑う余地はありません)
「4.2回目の抗がん剤の点滴中(5時間半の間)に大量の水(6リットルぐらいのみました)効果が薄まってしまうことはあるのでしょうか?」
⇒ありません。
 心配ありません。