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炎症性乳がんについて

[管理番号:1512]
性別:女性
年齢:37歳
9月中旬に 左の乳輪の周りを取り囲むように赤い痣ができる
すぐに近所の産婦人科にてエコー検査を受けるが異常なし。
しかし、赤い痣は一向に消える気配なしで、赤くなたり褐色になったりする。少し左の方が大きいようには見えるが、大きなむくみや腫れや痛みはない。不安になり、9月下旬 乳腺科を受診。
痛みもなく赤い痣で乳腺炎でもないだろうということで、マンモグラフィー、採血、エコーの予約をして、CTをとる。
10月初旬 採血とエコーの結果、赤みは消えてないが特に異常はないとのこと。ほっとして家に帰る。
その後紹介してもらった皮膚科を受けて弱いステロイドを塗ると赤みが消えてくる。
もう一つずいぶん前に予約していた乳腺外科を一応受けると、ステロイドを塗って赤みが消えてきたと説明したのにも関わらず、炎症性乳癌の疑いが消えないということ、マンモグラフィーで浮腫がみえる、乳腺がギザギザ
しておかしいとのこと。エコーは正常。CTを撮る予定です。
1件目の乳腺科では、マンモの画像については、乳腺がぼこぼこしてるね!ぐらいにしか言われませんでした。
2件目の総合病院では、左右差について言われ、マンモの画像がおかしいと言われました。それは機械の性能の差でしょうか?
1件目は、少し古い感じで結果に何日もかかりました。
2件目は、撮ったらすぐに結果がわかりました。
乳癌炎症性の赤みはステロイド剤で消えてしまうものなのでしょうか?
炎症性乳癌の初期はCT画像判断可能なのでしょうか?
教えてください。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「炎症性乳癌ではありません」
そもそも「乳輪の周りだけの赤み」というのは「炎症性乳癌では全くありえない」のです。
そのような「局所的な赤み」は「乳腺炎を疑う」ことはあっても「炎症性乳癌を疑う」必要は全くありません。
2件目の乳腺外科は「炎症性乳癌を知らない」だけです。
○炎症性乳癌は「進行性」であり、「抗がん剤をしない限り」(赤みが)改善することなど決して無いのです。

回答

「それは機械の性能の差でしょうか?」
⇒そのようです。
 1件目は「アナログマンモ」
 2件目は「デジタルマンモ」なのです。
 
「乳癌炎症性の赤みはステロイド剤で消えてしまうものなのでしょうか?」
⇒あり得ません。
 抗がん剤以外で「改善する」ことなどありません。
 ○そもそも「炎症性乳癌は皮下のリンパ管の癌細胞による閉塞」なので「乳房全体に拡がり」皮膚は「硬くゴワゴワ」します。
 
「炎症性乳癌の初期はCT画像判断可能なのでしょうか?」
⇒炎症性乳癌に「初期」はありません。
 乳房の皮下の「リンパ管の閉塞」は「ジワジワと進行」したりはせず、「一気に乳房皮膚全体に拡がり」ます。
 CT所見は「乳腺内にシコリ無し」ということでしょう。
 
○臨床経過からして、「乳腺炎ではない(痛みなどなかったですよね?)ようなので、皮膚の炎症」のようです。
 炎症性乳癌では無いので安心してください。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

田澤先生、丁寧な返信ありがとうございました。
感激してしまいました。
炎症性乳がん というのは
乳管のどこかにしこりを作らない癌細胞ができて、
それがしこりを作らないから気づかずに悪化し、
リンパ管に浸潤して
一気にステージ3くらいになってしまうから
早期という状態がないということでいいのでしょうか?
炎症性乳がんの初期とは断定できなくても
しこりをつくってない乳癌が乳管にできた場合
それをCTなどで発見することは可能なのでしょうか?
それと先生に
「なにか大病をしましたか?こんな乳管は何か病気した
人にしかない」とか
「健康診断を受けたことがありますか?」
などと聞かれました。
乳管じゃなくともからだが悪い場合、乳房に変化がある
こともあるのでしょうか?CTも胸部と腹部を受ける予
定です。
私の場合、しこりもなにもないけど乳管がむくんだり、
右は普通の乳管だけど、左がガサガサしているといわれ
ました。
田澤先生が違うと言ってくださったのに、
検査でなかなか何もない状態です。という風にならない
ので、
神経質になってしまっています。申し訳ありません。
よろしくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「しこりを作らないから気づかずに悪化し、リンパ管に浸潤して一気にステージ3く
らいになってしまうから早期という状態がないということでいいのでしょうか?」
⇒その理解で間違いありません。
 「気づいた時」には「乳房全体の皮下に拡がって、全体が真っ赤になっている」のです。
 
「炎症性乳がんの初期とは断定できなくてもしこりをつくってない乳癌が乳管にでき
た場合それをCTなどで発見することは可能なのでしょうか?」
⇒「局所的で、しかもステロイドで正体した赤みの原因」は「癌ではありません」
 CTで癌が「今回の赤みとは全く無関係に」たまたま見つかる可能性は無いとはいいませんが、「全く無意味」です。
 
「なにか大病をしましたか?こんな乳管は何か病気した人にしかない」とか「健康診断を受けたことがありますか?」などと聞かれました。
⇒全く意味不明です。
 本当に「乳腺専門医」ですか??
 
「乳管じゃなくともからだが悪い場合、乳房に変化があることもあるのでしょうか?」
⇒ありません。
 担当医の「言わんとしている事は、全く意味不明」です。
 
「CTも胸部と腹部を受ける予定」
⇒担当医のやっている診療は私には「意味不明」です。
 
 これ以上、「その診療に対しては」コメントを控えます。
 
 

 

質問者様から 【感想3】

田澤先生、丁寧な返信ありがとうございました。
私がもしかしたら2つめの先生に言わんとすることを
うまく理解できずこういう書き込みをしてしまったのかもしれません。
申し訳ありませんでした。
田澤先生のおかげで、炎症性乳がんでないことがわかり、
不安がなくなり元気が出てきました。
今回のCTで何か病気が見つかっても
前向きに頑張ろうと思います。