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エコー検査が終わり、針生検の結果待ちです

[管理番号:1022]
性別:女性
年齢:52歳
はじめまして。よろしくお願いします。
3年前、検診で要精密検査となったのですが
その時はエコーでのう胞が見つかり、水を抜いてもらいました。
2年前、また、しこりができ、大きくなったので、同じ病院で診てもらうと
エコーでのう胞と診断され、水をぬいてもらいました。
そして先日、半年ほど前から気になっていた、新しいしこりを診てもらうために
同じ医師に診てもらいました。
すると、医師はエコーを見ながら「あれ?今回はちょっと気になるなぁ、影の境界線がトゲトゲしてるでしょ(うーん、私にはよくわからない)、詳しく見た方がいいね」
すぐにマンモグラフィに回され、結果は乳腺が若い?のでよく見えないとのこと、
それではと、針生検?(局所麻酔で針をさし、しこりの中からシラスみたいなのを取ってました)を受けました。
その結果は来週でるそうです。
前回ののう胞の時に医師は「これは心配ないよ。悪いものだったら境界線がトゲトゲしてるんだ」と話していました。
今回はトゲトゲしているとのこと、これは悪性確定ってことでしょうか?
医師は「それは検査の結果が出てみないと何とも言えない」とのことでした。
これまでのように水が溜まってたのかと思ったのに、次々検査となりとまどってます
ほんとは悪性なのにはっきり言わないのは、ショックを与えないために時間を置いたのかもと思っています・・・
◎質問です・・・
・エコーで影の境界線がトゲトゲしているとき、悪性である確率はどのくらいでしょうか。
・来週、結果を聞いてからは手術や治療のスケジュールはすぐに立つものなのでしょうか。
(正直、治療の不安よりも、自分の仕事が続けられるのか、迷惑かけたくないし、職場に何と説明すればいいのか、それを考えるのが悩みです・・)
・・・・お忙しいところ恐縮ですがよろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。
「今回はトゲトゲしているとのこと、これは悪性確定ってことでしょうか?」
⇒確定ではありません。
 しかし「悪性を疑う所見」であることは間違いありません。
 
「ほんとは悪性なのにはっきり言わないのは、ショックを与えないために時間を置いたのかもと思っています」
⇒そうでは無いと思います。
エコー所見で「癌の可能性を考える」場合にも3つの段階があります。
カテゴリー3:良性の可能性が高いが「癌の可能性もある」癌の可能性20%程度
カテゴリー4:癌の可能性を考えるが、「癌以外の可能性もある」癌の可能性60%程度
カテゴリー5:癌でほぼ確定 癌の可能性ほぼ100%
 質問者は「カテゴリー4」なのだと「推測」します。
 
「エコーで影の境界線がトゲトゲしているとき、悪性である確率はどのくらいでしょうか」
⇒カテゴリー4と5が混ざってくるので7割程度となります。
 
「結果を聞いてからは手術や治療のスケジュールはすぐに立つものなのでしょうか」
⇒立てる事は可能です。
 但し、「MRIやCTを確認してから」となりそうです。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

検査結果待ちの不安なときに質問に答えていただきありがとうございました。
癌の確率は7割、とのお答えをいただき心の準備ができてよかったです。
結果は乳がんで
マンモ、エコー、触診、針生検の結果は
1.8cmぐらい
ホルモン感受性あり
HER2 陰性
増殖機能、低
今の時点ではステージ1だと思われるとのこと、
後はCT検査を受け、今月末温存手術を受け、放射線治療、ホルモン治療を行う予定です。
温存手術ができ、抗がん剤を使わなくてよさそうだとホッとしたのもつかの間、
主治医には全摘の可能性もないわけではない、抗がん剤を使うこともあるかもしれな
い、と言われ、不安になっています。
その後、自分なりに本を読んだり、ネットで調べたりして一喜一憂してますが
先生のご経験から、この程度の癌で全摘になってしまう可能性や
抗がん剤を使う可能性がどの程度か教えていただきたくお願いいたします。
手術は今月末ですが、結果が出て最終的な治療方針が確定するのが12月半ばと聞き、
それまで宙ぶらりんな不安な日々を送るのがつらいです・・・
別な質問です。
乳がんが見つかったことで、私は癌体質ってことなのでしょうか。
他の癌にも他の人より注意が必要ですか?
(健康診断ではいつも問題なしです)
ホルモン治療をすることで女性系の癌の予防になったりしますか?
乳がんになって、これまでとは全く違う人生が始まったみたいです。
お忙しいところ恐れ入りますがよろしくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
癌でしたか。お気持ちお察しします。
ただ、担当医が「今の時点ではステージ1だと思われるとのコメント」からは「リン
パ節転移の所見が(超音波で)無い」と言う事が解ります。
つまりcT1c(18mm), cN0, cStage1, luminalAとなります。

回答

「ホルモン感受性ありHER2 陰性 増殖機能、低」
⇒ルミナールAということです。
 このタイプでは「リンパ節転移が4個以上」無い限りは「化学療法の適応」とはな
りません。
 安心してください。
 
「全摘の可能性もないわけではない」
⇒MRIを撮影しないのでしょうか?
 MRIを撮影しないのであれば、「CTで癌の拡がり診断」をして確認するということ
でしょう。
 つまりCTで「癌の予想外の拡がり」があった場合には「全摘となる可能性」がある
のです。
 
「抗がん剤を使うこともあるかもしれない」
⇒冒頭でコメントした様に、「リンパ節転移が4個以上」の場合となります。
 勿論手術してみないと解らない訳ですが、その可能性は低そうです。
 
「この程度の癌で全摘になってしまう可能性や抗がん剤を使う可能性がどの程度か」
⇒実際に診察している訳ではないので「完全な推測」に過ぎませんが…
 殆ど無いと思います。両方とも「1割程度」でしょう。
 
「私は癌体質ってことなのでしょうか。他の癌にも他の人より注意が必要ですか?」
⇒そんな事はありません。
 全く同等です。
 
「ホルモン治療をすることで女性系の癌の予防になったりしますか?」
⇒質問者が「閉経前」であれば、「タモキシフェンを使う」わけですが、その場合に
は「子宮体癌のリスク増加」に注意が必要となります。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

いつもお世話になりありがとうございます。
3週間前に温存手術を受け、来月半ばの病理検査の結果待ちです。
先生に相談に乗っていただき、すぐお返事をいただいたおかげで、心穏やかに手術を迎えることができました。
でも・・・
エコーやCT(MRIは受けていません)の結果はリンパに転移はみとめられなかったものの、センチネルリンパ生検で転移があり、
リンパ節郭清を行ったそうです。
診断が下りた時のマンモ、エコー、触診、針生検の結果は
1.8cmぐらい
ホルモン感受性あり
HER2 陰性
増殖機能、低
でしたので、「ルミナルAだから抗がん剤は無し」と考えていました。
先生のQ&Aを読ませていただくと
リンパ節転移4個以上で抗がん剤治療だそうで、
不安でいっぱいです。
そのうえ、手術前日の話では腫瘍径は2.1cmだと言われ、これではステージ2ですよね・・・
ただ、執刀医は「リンパ郭清しましたが、悪くはなさそうだ」と話していたのですが・・・
先生、エコーや触診、CTでリンパ節転移がみとめられないとき
4個以上も転移していることはよくあることでしょうか。
取り出したリンパ節を見て、転移しているかどうかわかるものなのでしょうか。
私が抗がん剤治療をする可能性は高いですか。
お忙しいところ申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
術前画像診断で「リンパ節転移が無いと判断」した場合には、たとえ「センチネルリンパ節生検で陽性と出て、追加郭清」したとしても「追加分」には「転移が無い」ことが多いです。(私の経験上)

回答

「エコーや触診、CTでリンパ節転移がみとめられないとき4個以上も転移していることはよくあることでしょうか」
⇒少ないです。
 可能性として一番高いのは「結局、センチネルリンパ節のみ」となります。
 
「取り出したリンパ節を見て、転移しているかどうかわかるものなのでしょうか」
⇒結構解ります。
 (微妙なものも中にはありますが)「明らかに、これは転移なしだろうというリンパ節」はあります。
 
「私が抗がん剤治療をする可能性は高いですか」
⇒(上記コメント通り)低いと思います。