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今週のコラム 22回目 万が一、癌だったでは済まされないのです

2016年4月、いよいよ新年度です。

 

新生活と言えば、仙台で一人暮らしを始めた1988 思いだします。

「Sony liberty」 大学生活を始める際に、購入したミニコンポです。

当時はCDが出始めでまだ、レコードプレーヤーも(当然のごとく)搭載していました。懐かしいですね。

 

あの頃といえば

コヒルイマキカホル 「小比類巻かほるのTOGETHER

この「上から目線(笑)」

痺れます。

 

 

 

ワタナベミサト「渡辺美里のMy Revolution

「声量のある女性シンガー」が輝いていました。

あの力強い「歌声」、一人暮らしの大学生には「寒すぎる」仙台の夜。寂しさをぶっとばしてくれました。

 

 

 

 

○今週から月曜日は「午前手術、午後外来」から「終日手術」となりました。

月曜日の外来が無くなる事は寂しいし、外来枠が減る事でご迷惑をおかけしますが…

 

1日手術三昧! なんと素晴らしい響きでしょうか。

もともと「外科」出身の(我々の)世代にとっては、とても魅力的なのです。

♯同じ乳腺外科でも最近の「最初から、乳腺疾患を目指した世代」とは、ここが違います。

 

 

前回からの続き

★3月初旬 当院再診

A子さんは心配そうに、

「大学病院で、針生検の結果が炎症と言われたのですが…」

「でも、大学病院のお医者さん達は、まだ癌かもしれないとか。全然はっきりしなくて…」

私は、A子さんから「肉芽腫性乳腺炎」と記載された(某大学病院の)「針生検リポート」を読みながら、再度診察超音波しました。

超音波所見は「肉芽腫性乳腺炎」として全く矛盾しないものであり、確信しました。

 

ただ、私は「大学病院の医師が行った針生検の結果を(全面的に)信頼して診療」することはできず、(万が一、癌だったでは済まされないのです

その場で(超音波ガイド下)マンモトーム生検を施行しました。

○(一見、癌にも見えるような)大きな「肉芽腫」から、「あらゆる角度で標本を採取」し『100%の診断と確信できるレベルの採取』を行いました。

 

その一週間後、病理レポートは(採取した)「全ての標本が、肉芽腫性乳腺炎である」との(予想通りの)結果。

これをもって、ようやくA子さんは(癌かもしれないという)「いいようのない不安」から解放されたのです。

 

現在「ステロイド治療中」まだ、開始後間もないですが、「疼痛の軽減」など効果はでています。

 

○慢性肉芽腫性乳腺炎については、これで一旦終わりますが(もしもご本人の許可が得られれば)今後も時々「治癒するまでの過程」を紹介していきたいと思っています。

この疾患についての「正しい理解が進む」ことを切に、願います。